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ついていい嘘があるのは、本当になるから:言葉にすることの大切さ3 

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嘘をついてはいけないと小さい頃から教えられてきました。そうはいっても、真実を曲げて嘘をいうのは、はたしていいことなのでしょうか?
言いたいことを言い合える友はとても貴重な存在です。でも、相手を尊重しないとトラブルが起こりますよね?

今日の記事は、自分に嘘をついても、相手を尊重した結果、相手から返ってきた言葉の意味について言葉にすることの大切さを考えるものです。

自分に嘘をついたほうがいいのか

不安

人は一人一人別の生き物。だから、違いを認めながら尊重することが大事。

「そこまで考えないと、友達付き合いもできないの?かなり面倒くさくないですか?」

たしかに面倒くさいです。

面倒くさいか、面倒くさくないかの議論をすれば、面倒くさいものです。

どんなに仲の良い友達同士でも、親子でも、夫婦でも、人は人。一人一人、環境も趣味も性格も感情も全部違います。その違いにふたをして、人は少しずつ相手に合わせるということをして、調和しているのです。

お互いを尊重しあい、言いたいことが言える関係の友達がたくさんいる人にはわからないかもしれませんが、

思うように生きれない人は、言いたいことも言えないから、気が付いたらやりたいことができない自分が出来上がってしまっているのです。

悲しいことです。でも、人はみんな一人一人別々の生き物です。

だからこそ、その違いを理解して、認めて、尊重することが、もっとも大事なのです。

人を尊重すること。

それは、自分自身を尊重すること。認めることにつながるからです。

「じゃあ、どんなにムカつく相手でも、嫌がらせをしてくる相手でも尊重しなければならないのですか?」

そうです!それが、人としての礼儀だからです。

「ムカつくことをしてくるやつ、嫌がらせをしてくるやつ。バカにしてくるやつ。上から物を言うやつ。おとしめるようなことを平気でするやつにも?」

そういう人たちは、あなたを尊重していません。人としての礼儀も知りません。

そういう人たちとあなたも同じレベルになりたいですか?

『じゃあ、侮辱されても好き勝手言われても我慢しなければならないの?」

いいえ、そうではありません。我慢する必要はまったくありません。わたしが言いたいのは、人を尊重できないような相手と同じレベルに自分を落とすのではなく、そんな相手も尊重してあげるということです。人は尊重することで、相手のことをしっかり自分ごととして考えられるようになります。つまり、自分ごとを考えるためです。自分のことをしっかり考えられる自分になるためには、嫌いな相手のこともしっかり考えないといけません。そのためには尊重しなければならないのです。

5年越しの決着:嘘と誠

わたしの話をします。

記者になったばかりのころ、わたしは、それはそれはトンガってました。なんでもかかってこ〜い!わしにできん仕事はないぞ〜!と、ちょっと粋がってもいました。

で、その当時、大きな事件や事案があると記者やカメラマンがチームを組んで仕事をしていました。たとえば、汚職の噂がある大物政治家を毎日追っかけるなんてことになれば、記者4人カメラ4人で車4台。それぞれが無線を持ち、持ち場を決めて作戦を練るのです。

チームには必ずリーダーがいます。その頃、どんな事案でもチームを組んだ時、リーダーとなる記者はAさんと決まっていました。わたしより10歳以上年上のベテラン記者さんです。でも、Aさんは毎日、現場へ行く前の1時間はミーティング。終了後1時間は反省会と称してみんなを集めて話をしていました。

しかし、入ったばかりのわたしにはそれが、ただの雑談にしか思えなかったんです。だから、まず、他の若い記者に「このミーティングは本当に必要なのか?」尋ねました。若い記者は、「Aさんはああやって集まってしゃべるのが好きだから仕方ない」と、言います。別の若い記者は、「リーダーはAさんだから」と、二人とも理由にならない理由しか言いません。

て、ことは、誰もが、このミーティングや反省会は”意味がない”と、感じている。

そう思ったわたしは、Aさんに、「みんな疲れているのだから、2時間も集まって話をするのは無駄です。事前に決め事があるときや、本当に反省しなければならないときだけ集まればいいと思います」と告げました。そうしたら、Aさんは「俺のやり方に従っていれば間違いない」と、聞いてはくれません。ならばと、「だったら一度、僕に現場を仕切らせてください」とお願いしました。「おまえ舐めてんのか!」と、一喝されました。それでも、わたしは、「一度でいいから現場を仕切らせてください」と何度もお願いしました。もちろん、答えは「No!」です。

その数日後、わたしは、担当編集者に呼ばれ、「君が現場を混乱させている。好き勝手やろうとする記者とは一緒にできないからクビにしてくれとAさんが言ってきたよ」と言われました。

ああ、そうかい。そういう手できたのかい?! 憤慨したわたしは「だったらAさんとは二度と仕事をする気はありません。外してください」とお願いしました。わたしは単独で仕事をするようになり、カメラマンにコンビを組んでくれとお願いにまわりました。ほとんど全員から断られました。ハブられたわけです。しかも、「なんであんなことをAさんに言ったんだ。みんな迷惑している」そう言われました。

それから約5年間、わたしは、いわゆる本流の取材チームとは一度も仕事をさせてもらえませんでした。それでも構わない。こっちはこっちのやり方でキャリアを積めばいい。トンガってましたから、平気でした。Aさんのことも、「あいつ絶対許さない!」と、ずっと思ってました。以来、一度も口をきいてませんでした。

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5年後、新しく他の部署から来られた編集者がデスクになり、わたしはAさんとコンビを組むように言われました。上の命令は絶対です。仕方がない。わたしは、嘘でもなんでも謝ることにしました。覚悟を決めて顔を合わせた瞬間に、

「5年前、僕が生意気なことをして、こんな関係になってしまいましたが、全て僕の責任です。あのときは偉そうなことを言って申し訳ありませんでした。どうか許してください」

と、土下座をして頭を下げました。すると、Aさんは、

「おれもちょっとやり方が汚かったな。あんときはわりい。ごめんな」

そういって握手を求めてきました。さらに、

「今度から、俺とやる現場は全部、お前が仕切ってくれな。今の実力だったらお前のほうが上だから。お前の指示だったら俺はなんでも従うからよ。でも、あのときは俺のほうが上だったよ」

それから、Aさんとは3年間ずっとコンビを組んで、すっとわたしがリーダーをやりました。

コンビを組むようになって、初めてきちんと、「Aさんはなぜあのとき、あんなことを言ったのだろう?」と、真剣に考えました。Aさんのことを、尊重できるようになるまで5年もかかったのです。そして、

「じゃあ、あのときの自分はどんな人間だっただろうか?」

自分ごととして考え、自分の未熟さを知るのにも5年かかりました。「なんで、もっとすぐに謝らなかったんだろう…。なんて無駄な5年間だったんだろう」

嘘でも、行動を起こすことで、本当になる

相手を尊重するというのは、そういうことです。

わたしは、最初の頃ほどではないにしてもAさんのことはずっと好きではなかった。でも、そのときは嘘でも、「ごめんなさい」と、謝って言葉を交わした瞬間に、本当に過去の怒りが魔法のように、全てきれいに消えて無くなったのです。

本心でなくても、口にした言葉には魂が宿っていることを実感した瞬間でした。

これがいわゆる言霊というやつですね。

つまり、自分は、軽口で言ったつもりでも、口からでまかせでも、相手がいる以上、相手がその言葉になにかしら意味を感じ、その感じた心が、自分に返ってくる。

そのことにはっきりと気付かされました。

それが言葉です。

(執筆者:心の冷えとりコーチ 風宏)

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