料理は嫌いだけど、ファッションは好きという女性は多いのでは?
料理が苦手な女性も、服をコーデしたり、メイクに工夫を凝らしたりと外見には気を配ります。
なぜでしょうか?少しでもきれいになりたいという気持ちからです。
人は見た目が9割です。
料理も、見た目(盛り付け)が良ければ、味がよく感じますよ。
料理から少し離れますが、見た目の話
「料理が苦手で全くやらない」
という女性で、
「わたしは見た目なんて一切気にしない。だから、ファッションにも興味もないし、人からどう見られても気にしない」
と、自分の外見も全く気にしないという女性はどれくらいいるでしょうか?
そういう女性には、このテーマは全く心に響かないかもしれませんね。
でも、そうじゃない方の方が断然多い。
料理はやらなくても、見た目やファッションには興味はあると思います。
そういう女性の方々に是非、知っていただきたい話です。
「人は見た目が9割」 (新潮新書 | 竹内 一郎著)という本がベストセラーになりました。
9割とまでは言わないまでも、「見た目が大事」ということには、誰も異論はないと思います。
わたしもそう思いますが、
ただ、「見た目」だけに偏ってしまうと、逆に、
「中身が透けて見える」
ことになってしまい、
「あいつ格好だけで中身空っぽじゃん」
なんてことになりかねません。
ブランドに身を包んでいても、体型とのバランスがおかしかったり、TPOを間違えていたり。つまり、着こなせてなくて、服に着せられている状態の人。
たまにいますよね。
着こなせていても、なんか鼻に着く人もたくさんいます。
かっこいいスーツを決めて、背筋がピーんと伸びているのはいいんだけど、歩くときやたら上下動の激しい人。
ヒールの音がコツコツと音が大きくて、長く伸びた髪をそのまま垂らして上下動のたびにユラユラ揺れて、ビルのガラスに自分の姿が映るとそこから目が離せない人。
顎が突き出て鼻の穴が前を向くほど上を向いて目線を下げるように歩いている人。
プライドと虚勢と自信がすれ違う人を蹴散らすように風を切って歩いている人。
こういう人を、「見た目が全て過ぎる人」と言います。
刀の抜き身のように見た目を晒しすぎると、抜き身ですから、それが名刀なのか駄刀なのか、すぐに見破られてしまう。
でも、本人は気づかないんですね。
なぜだと思いますか?
どんなに、見た目で繕っても、すぐに見破られてしまう。でも、本人は気づかない。
なぜだと思いますか?
彼女の意識が、「人の視線」だけに向いているからです。
自分の視線すら、「自分の外見」だけに向いているから、彼女のすべての意識は、「外から見える自分」
でも、「外から見える自分」を「これが正解!」という目で見ているのも「自分」です。正しい意味での「外からの視線」ではありません。つまり、完全なる客観視。俯瞰(ふかん)ではないということです。
自分が、「よく見えている」と、思い込んでいる自分の姿に過ぎません。
だから、自分で自分を見ている姿と実際に見えている姿の乖離が大きいと、実は、「みっともなく見えていたりする」のです。
じゃあ、外からの視線では、自分はどう見えているのか?
そこを知ることが大事ですよね。
実際には、人から自分がどう見えているか?
免許証の写真を見てください。
あれ。
あれが、人から見えている本当の自分の顔です。
免許証の写真って絶対に変に写るでしょう?
でも、撮られる直前まで、事前に何度も鏡で顔を見て、その瞬間の自分の一番気に入っている顔を作っているはずなんです。
でも、写真を撮る方が、
「もっと顎を上げて。目を開けすぎない!背筋を伸ばして!」
とか、言っているうちに、自分とは違うタイミングで撮られて、
「やられた〜!」
って、気持ちになる。で、出来上がった免許証を見たら必ず変な顔。
でも、その顔が、普段のあなたの顔だってことです。なぜなら、撮影者は、何も意識していない普段のあなたの顔を撮影しようとしているからです。
鏡を見たり、ガラスに映っている自分を見たり、自撮りするときのあなたは、あくまで、
「あなたが好きなあなたの顔であって、日常のほとんどの時間を人に晒している顔ではない」
あなたの本当の顔は、免許証に出ているその顔なのです。
そこに、あなたのその時の心の中もすべて写っている。
そう思っていいのです。
どうですか?自分。素敵ですか?
「素敵なわけないじゃん!一番嫌いな写真!」
本人はそう言っても、案外、他人が見るとそれほど悪くなかったりしませんか?
「え〜!全然悪くないじゃん。素敵だよ。普段とちっとも変わってないじゃん。同じだよ」
「え?そうなの?わたしってこんな顔してるの?」
そうですよ。
それが、あなたの本当の顔ですよ。
どうですか?
自分が思っている自分の印象と、周りの人が思っているあなたの印象はそれくらい違うんです。
それくらい、人間は自分のことをわかってないんです。
では、どうすれば、自分から見た自分の見た目と、人の見た目を近づけることができるのでしょうか?
おそらく、中身を磨かなくてはダメでしょう。
つまり、あなたの理想の外見と同じように、中身も理想に近づけなければ、あなたのイメージする美しさに近づくことはできないということです。
「見た目」をよくするには、きちんと中身も伴わなければならないのです。
それが、
身だしなみ
です。
身だしなみは、「身の嗜み」と書きます。
つまり、「マナー」です。
では、「マナー」とは、なんですか?
他の人を気遣う気持ち、心遣いです。
自分より、他を思う。
他を思う気持ちが心遣いとなり、マナーとなります。
マナーをきちんとできる人が、身だしなみのある人であり、中身の伴った見た目をつくることができる。それが、自分のイメージと合った自分の姿です。
そういう人は自分のことを愛せます。
自分のことを愛せるから他を思いやることができるのです。
他を思いやること。その方法として、最も手っ取り早くできるのが、料理です。
無理やり、そこにこじつけた!感は否めませんが、やっぱりそうなのです。
それくらい、料理って大事なんです。
それくらい、料理って大事ってことを知って欲しいんです。
「人のためになることをやるのって、難しい」
もし、そう思っていたら、料理を誰かに振舞ってください。
まずは自分に。そして、親でも兄弟でも。友達にも恋人にも。
料理が下手?
やったことがない?
だったら、やってみましょう!
下手でもいいじゃないですか。
不味くてもいいじゃないですか。
どうしても、味が上手にできない。
だったら見た目だけでもいいじゃないですか。
見た目だけじゃ、中身が伴っていないからダメ?さっき、わたし、そう言いました?
言いましたね。「人の外見」と、いう話で。
人の外見は確かにそうですけど、料理は、人ではありません。
だから、味は二の次でも、構わないんです。
まずは、見た目。それでもいいじゃないですか。
やってみる。他者のためにやってみる。
もてなす。
この気持ちを持つことが大事なのです。
料理の見た目は、すっごく大事
料理も9割とまではいきませんが、見た目が大いに大事です。
わたしは、わたしの料理を食べてくださった方から、
「この料理美味しい〜。わたしが作るのより全然美味しい。どうやって作ったの?」
と、言っていただけたら、口癖のようにこう答えます。
「ありがとう。でも、特別な味付けはしてないんだよ。味つけは普通。所詮、素人だしね。使ってる材料も調味料も普通。特別なことは何もしてないよ」
「じゃあ、何が違うんだろう?」
「パッと出てきた時の見た目かな?見た目は大事だよ〜」
そう言います。
それくらい、料理は見た目が大事。
先ほど、「人の見た目」は大事だけど、中身の伴わない「見た目」はすぐに見透かされると書きました。
料理もそれと同じと言えば同じ。中身を伴った方がいいに決まっている。
見る人が見ればわかります。食べる人が食べればわかります。
でも、それは味が不味いという意味ではありませんよ。
味なんて不味くてもいいんです。
本当に「もてなす気持ちがあるのかどうか?」を見透かされるのです。
素材が命
だから、大丈夫ですよ。安心してください。
料理で言う中身とは、料理の腕ではありません。
「もてなす気持ち」です。
では、その「もてなす気持ち」とは、なんですか?
マナーですね。
他者を思う気持ち。心遣いです。
料理が下手でも、その気持ちさえきちんと持てれば、できることをやればいいだけです。
それは、何か?
素材です。
素材さえ良ければ、料理は、調理してなくても美味しいんです。
素材さえ良ければ、ただ並べて置いておくだけでも綺麗なんです。
人間でいう素材は「中身」です。人間の中身は磨かなければ美しくなりません。中身を磨けば外見も美しくなる。中身を磨くのは大変な作業です。我慢も努力もしなければならない。
でも、料理の素材は、良いものを選べばいいだけです。
いい素材を選ぶ。
それだけで、料理の基本はできていると言っても過言ではありません。
お金をかけるところを間違えない
だから、わたしは思います。
料理教室に行って、肉じゃがやパスタを習うことは決して悪いことではありません。
カリスマ主婦のレシピ本を買って、レシピ通りに新しい料理にチャレンジすることは決して間違いではありません。
でも、それだけのお金をそこに投資するなら、その分のお金を良い食材に投資して、そのものの味を知った方が料理を好きになる近道だと思います。
そして、何よりも体にいい。
自分の体にも人の体にも良い素材を提供することは、最高のもてなしの心です。
しまりのない安い刺身を買ってきて、おしゃれなカルパッチョを作るのがいいのか、ちょっと高くつくけど、新鮮な身のしまった刺身をそのまま出すのがいいのか。
さて、あなたならどちらを選びますか?
「料理上手な人であれば、カルパッチョを選ぶんじゃない?」
いいえ、違います。
料理上手な人は、新鮮な身のしまった刺身をそのまま出すか、その刺身を使ってカルパッチョを作ります。カルパッチョに使うエキストラバージンオリーブオイルも良いものを使います。
なぜなら、それが一番美味しいし、それがもてなしだからです。
人はよく、
「食材が高すぎる。休日は安いスーパー廻りをしている」
そう言います。
安い食材を探すこと。これもまた、凄く大事なことです。
でも、食費をケチるのは良くありません。
何度も言いますが、そのケチった食材であなたの体や子供や愛する人の体はできています。
あなたの体はケチった食材でできていたら嫌じゃありませんか?
私は嫌です。
どうせケチるなら、
ケチるために安く食材を抑えるのではなく、良いものを安く手に入れるための努力をしたほうが体にも心にも全然いい。
言い方を変えただけと言われればその通りなんですけど、それだけでも意識が変わります。
ネガティブな意識がポジティブに変わるんです。
発想を変えるだけで、細胞が喜ぶ。
わたしはいわゆる高級スーパーと言われるスーパーの”見切り品”を暇さえあればチェックしています。
例えば、今の時期であれば、高級イチゴの代名詞「あまおう」1パックが1000円以上します。それが、1日の決まった時間になると、必ず半額以下で見切り品コーナーに並びます。
それをゲットします。
有機野菜や無農薬野菜はほとんどそのパターンです。そして、手に入る野菜で調理します。だから、毎日、小松菜ばかりなんてこともざらです。でも、体に良い野菜だから、美味しいんです。飽きないんです。昨日は塩で。今日は醤油で。それだけで美味しい。作るのがも楽しい。
魚は、直接魚屋さんで魚屋さんと会話をしてから決めます。例えば、昨日は300円だった魚は、今日は200円だったりする。今日は、200円でも明日は150円になるかもしれない。
「だから、今日はやめて明日来たほうがいいね」
そう魚屋さんは教えてくれます。
そして、食べたことのない魚を勧められたら、魚屋さんに調理方法を聞きます。
だって、それが一番美味しいに決まっていますもんね。
しかも、魚屋さんは素材の良さを知っているプロですから、もっともシンプルな方法で一番美味しい調理法を教えてくれるのです。
どんなレシピ本よりも、その日の魚の状態を知っているプロに聞くのが一番いいに決まっています。
状態の良い魚を安く手に入れられ、ただで一番その魚にあった美味しいレシピを手に入れられるのです。
「煮魚が食べたいんですけど、どれがいいですか?」
そう聞けば、
「脂が乗ってるのがいい?さっぱり食べたい?」
そう言って、好みにあった魚を選んでくれます。
しかも、だいたいスーパーで買うより安い。もう、いいことしかない。
かつて、お肉もそうやって買っていました。近所にあったお肉屋さん。どんなお肉でも注文してからブロックを切って売ってくれる。ものすごく並ぶんですけど、例えば、トンカツのお肉だったら、その日のお肉の状態で厚みを変えてくれる。常に最高の状態で提供してくれるのです。しかし、数年前、後継者がいないということで廃業をしてしまったので、今は新宿まで買いに行ってます。
安くて美味しい肉。
それを求めてさまよった結果、新宿のとある店に行き着きました。
美味しい豚肉なんて、切り落とし肉をフライパンで油も敷かないで炒めて、出てくる油でこんがり焼いて、塩胡椒するだけでムチャクチャうまい。
これを、同じ値段でも美味しくない豚肉だと、まずパックから出しだだけで臭い。この時点で、細胞が全然喜んでない。焼いても臭い。だから、濃い味付けをしないと食べられたもんじゃない。
これほどの差が出てくるんです。
かかる金額は同じですよ。
安くても素材のいいものを選ぶ。
これだけで、自分の細胞が喜ぶ。料理が楽しくなる。
だって、素材がいいと、難しいことをする必要がまったくない。
素材をそのまま活かす。
これが、一番美味しい調理法なんですから。
そうなると、美味しいものを人にも知ってもらいたくなる。もてなす。
自分が幸せだから人にも同じ幸せを味わっていただきたいと思う。
自然とそういう流れが勝手に出来上がっていきます。
料理教室なんていく必要は、当然なくなります。
だって、肉じゃがなんて作る必要がなくなるんですから。
ジャガイモをふかして塩胡椒しただけで、止まらなくなりますよ。
熱々のふかしたジャガイモをつぶして、その上にバターを乗せて溶かし、カリカリに焼いた肉を乗っけて塩胡椒して、最後に刻んだパセリなんかふったら、それだけでかなりオシャレでオリジナルな素敵な料理が出来上がるのです。
素材さえよければ、楽だし、美味しいし。
さて、結果、どちらが安いでしょうか?
食とは、一生付き合っていくのです。
服やメイクにお金をかけるのは女性であれば、当たり前かもしれません。調理にお金をかけることを否定はしません。
でも、服を脱いで、自分の体を鏡に映して見てください。
その姿が、素材です。
素材は、良いものでできてますか?
あなた自身は、どれだけの価値がありますか?
服やアクセサリー、メイクにかけたお金ととあなた自身、どちらが価値があるのですか?
服を着た状態のあなたと裸のあなた。価値があるのはどちらですか?
鏡で見てください。
最高のメイクとファッションで決めたあなたと、裸のあなたを。
あなたは、あなたの食べてきたもののおかげで、あなたという存在がそこに立っていられるのです。
食べてきたものの数だけ、作っていただいた量の分だけ、あなたは感謝していますか?
感謝の気持ちを持ち続けた人の裸は美しい。
顔も同じ。
この続きは、【冷えとりと食】料理はあったかい魔法3「脱レシピで家庭の味を」をご覧くださいませ。
(執筆者:心の冷えとりコーチ 風宏)
記事でご紹介した本はこちらです。
風 宏(Kaze Hiroshi)
心の冷えとりコーチ
冷えとり歴13年目。靴下6枚ばき、半身浴20分。最近お酒がやめられるように変化した2015年2月4日より、女性のための問題を解決するブログを開始。2016年9月GCS認定プロフェショナルコーチ資格取得。女性のための心の冷えとりコーチング講座も開催。