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子供がいじめられた親がすべきこと2いじめのスパイラル

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うちの子供は小学二年生の時に、お友達に死ね!と言われ、その言葉が衝撃すぎて、チックの症状が起こりました。それまで「死ね」なんていう言葉を知らなかったので、とても驚き、傷ついたのです。

このときは、私たち親が学校と連携し、家で子供と向き合い、いじめを克服することができました。

でも、いじめを克服できないくらい傷ついてしまうことだってあるのです。そして、ひどい場合は家から出ていけなくなるくらい心が破壊されることだって、あるのです。

いじめはなくなりません。パワハラやモラハラだって、名前を変えた立派ないじめなのです。

いじめがなくならないとしたら、どのように対処していけばいいのか、今日はそんなことについて考えてみました。

いじめを親が解決に導いたパターン

わたしの友人にも、娘さんが一人います。小学校にあがって、最初にいじめにあったのは、やはり2年生の時でした。

いじめていたのは、男の子数人のグループ。

ちょうど、前歯の生え変わりの時期で、上の前歯が全て抜け落ちた容姿を男の子たちがからかったのが、いじめの始まりでした。

そこから、言葉で容姿全般をからかうようになり、後ろから押したり、頭を叩いたり。どんどんエスカレートして、最後には蹴りを入れたりするようになったのです。

明るかった娘の様子がおかしいと、友人が娘さんに直接聞いて、初めて状況を知ることになりました。

友人は、学校にも、男の子たちの親にも抗議をしませんでした。理由は、

「学校や親に抗議してもなんの効果もない。やった本人がいじめの責任を取らなければならない」

それと、もうひとつ、

子供を守ろうと思ったら、徹底的にできることをやらなければ守れない」

と、いうものでした。で、彼が、やったことは…。

授業参観の日、学校に行って、娘をいじめていた男の子一人一人を捕まえて、こう耳元で囁(ささや)いたのです。

「今度、一度でも娘にひどいことを言ったり、暴力を振るったら、おれがおまえらの親をボコボコにするからな。覚悟しろよ。親にもちゃんと言っとけ。◯◯の父親からそう言われたって。わかったか」

以来、娘さんへのいじめは一切なくなったそうです。親からの抗議もありませんでした。

 

もうひとつのケース。

これも、わたしの友人の話。彼にも一人娘がいて、都心にある有名なお嬢様高校に通っていました。

友人の家は都内ではないので、友人は、娘をその高校に通わせることに反対だったのですが、奥さんがその女子高の卒業生で、どうしても娘を通わせたかったのだそうです。

当然、奥さんに対するママ友の対応はとても冷ややかで、娘さんも事あるごとに”田舎者”扱いを受けることが多かったといいます。

その有名私立高校には、「買い食いをしてはならない」という校則があって、「破ったら即退学処分」となっていました。娘さんは運動部の部活をやっていて、通学時間が長いため、少しでもお腹の足しになればと、いつもカバンに入れてある飴を口に入れて電車に乗って帰っていました。彼女は買い食いをしていませんでしたが、友人たちは皆やっていることでした。校則では、「バレたら即退学」と、なっていますが、実際に退学になった生徒はいません。だから、部活生徒の買い食いは、暗黙の了解でした。

それが、ある日のこと、同じ部の生徒の告げ口によって、彼女の飴が学校の知るところとなります。

翌日、その娘さんは、学校に呼ばれ、事情聴取を受けます。「買い食い」ではないので退学は免れましたが、停学処分ということになりました。他の部活の生徒は、誰一人お咎め(おとがめ)なしです。他の生徒たちは、我が身を守るために全員で口裏をあわせ、彼女が、いかに普段から買い食いをしているかという嘘を教師の前で並べ立てたそうです。娘さんはいっさい、反論をしなかったそうです。

友人は、学校に飛んでいきました。そして、職員室の中で、この校則がいかに時代遅れのものであるかを説き、生徒の嘘を見抜けない教師の無能を罵倒し、部活のあとの「飴」の重要性まで説き、

「娘は、なにひとつ間違ったことはやっていない」

と、啖呵(たんか)を切ったそうです。その後、友人は、娘さんに高校を退学して、普通校に転校することを勧めましたが、娘さんは卒業まで部活を辞めることもなく、部活の生徒を責めることもなく過ごしたそうです。

「だって、なにも悪い事してないのに辞めたら、悔しいじゃん」

そう娘さんは言ったそうです。

「おれが心配することじゃなかった」

友人はそう言って笑っていました。

友人二人のやったことが、正しいか間違っているかの議論はひとまず置いといて、とりあえず、わたしが思ったことは、

いじめという問題から逃げてない。

父親としてできることをやろうとしている。

と、いうことでした。

彼らの行動が、いじめ問題の根本的な解決になっていないことは明らかですが、間違いなく言えることは、この父親の態度が、子供に与える”良い”影響は少なからず、ある。と、いうことなのです。

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いじめのスパイラル

いじめは未来永劫なくなりません

未然にいじめを防ごうとしても無理です。地震と同じです。突然、襲われるのです。

その中で、われわれ親にできることは、子供が、

いじめる側にも、いじめられる側にもならないように、できることをやらなければならない。

と、いうことです。そして、

いじめられたら、すぐに、救わなければならない。

ただ、その方法は、様々です。難しい問題です。なにが正解なんて誰にもわかりません。

 

わたしの友人は、いじめた側に直談判することによって、娘を救おうとしました。

わたしの奥さんも、前回のブログに書いたように、音ちゃんをいじめた親に直談判を試みました。それを、わたしが止めたということを書きました。

その理由は、友人と同じで、

親を攻撃しても、解決にはならない。

と、考えているからです。確かに、友人の言うように、

いじめた側は責任を取らなければならない」

と、思います。同感です。ただ、その手段として、友人は、”その当人を脅す”と、いう方法を使いました。わたしは、それは正しいとは思いません。たとえば、そのいじめが、小学校高学年や中学校で起きたことならば、本人に責任を負わせることは大事だと思いますが、音ちゃんの場合は、まだ小学2年生です。本人に責任を負わせるにはあまりに小さすぎる。それと、もう一つ、思ったことは、

小学2年生の女の子が、自分の考えで、自分の意思で、相手を傷つけるために『死ね」と、言う言葉を思いつくのだろうか?)

と、いうことでした。

花子ちゃんはなぜ、音ちゃんに『死ね」なんて言葉を使ったのだろう?

花子ちゃんは「死ね」という言葉が、相手を傷つけることに絶大な効果を持っている、という認識はある。

それは、自分も過去に言われて傷ついたからじゃないだろうか?

じゃあ誰が、花子ちゃんに「死ね」と、言ったのか?

花子ちゃんは一人っ子です。そして、母子家庭でもありました。実は、わたしは、数年前に路上で、母親が花子ちゃんの頭を思い切り叩く光景を目撃したことがあります。

(母親が花子ちゃんに『死ね』と、日常的に言っているのではないか?その可能性は十分にありえる)

わたしの思考は、そう結論付けました。

だから、花子ちゃんの親に今回の件を話すと、今度は花子ちゃんが親から暴力という形で攻撃を受けるかもしれない。その暴力が、今度は、音ちゃんに向くかもしれません。

 いじめのスパイラルです。

いじめの最新事情

いま、同じ区内にある別の小学校で、いじめが大きな問題になっているということが、地元の商店街で話題になっていました。わたしは、噂を聞き、事情を詳しく知る方から話を伺いました。

きっかけは、小学校5年生の3〜5人のグループ。彼らは、授業中にもかかわらず、勝手に教室を抜け出したり、教師に物を投げつけたりという行動を繰り返していました。教師が注意すると、「だったら殴ってみろよ」「教育委員会に言ってクビにするぞ」などと挑発するのです。あげくは、職員室に乱入して、椅子を投げたり、教師を殴ったりとやりたい放題。彼らの親を呼んで注意しようにも、親たちはまったく意に介さないといった様子でまったく取り合わない。仕方なく、PTAで親たちが相談をして、一週間交代で、教室内を父親たちが見回りをするということにしたのです。すると、今度は、その見回りにきた父親の子供がひどいいじめを受けるようになったそうです。見回りの父親が交代すると、いなくなった父親の子供をいじめるのです。次の父親が来て、交代でいなくなると、今度はその子供をいじめる。皮肉なことに、親たちがとった方法によって、いじめグループは学校全体に勢力を広げていきました。

ここでも、いじめのスパイラルが起きていました。

そのような状況になっても、教師たちは、生徒をまったく注意できない状態が今でも続いているそうです。

これって、わたしたちの時代の中学校の校内暴力とまったく同じ。30年前は、中学2、3年生が起こしていた問題を、今は、小学5年生が起こしている。

30年間で4、5年も低年齢化が進んでいる。

ちなみにこの小学校は、区内屈指の高級住宅街の一角にあります。いじめグループの子供たちがどのような家庭環境なのか、そこまでのことはわかりませんでしたが、これが校内暴力、いじめの現状なのかと思うとゾッとしました。

もし、わたしの子供が渦中にいたら、わたしは、どう対処できるのだろう?

やはり、考えてもわかりません。

地震のように、突然、襲われて、その時に、子供がどういう状況になっていて、それに対し、わたしは、咄嗟(とっさ)になにができるのか?その心の準備を怠らないように心がける。

それしかないと思います。

 いじめに奥さんが殴り込んだケース

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「親に注意しても根本的な解決にはならない」

そう思っていても、咄嗟(とっさ)に、体が動いてしまうケースがあることも事実です。音ちゃんが、新たないじめを受け、その事実を知ったとき、奥さんは、わたしの帰りを待たずに、いじめをやった側の親のところに出向いてしまいました。これは、学校をも巻き込む大問題に発展してしまいました。

花子ちゃんとの問題が解決したことにより、音ちゃんは少し、自信がついたのでしょう。そして、

辛いことがあれば、わたしたち両親に相談すれば解決できるかもしれない。

そう、思ってくれたのでしょう。

音ちゃんは、実は、花子ちゃん以外にも、もうひとグループからもいじめらしきことをやられていることを奥さんに告白したのです。

音ちゃんは、毎朝、同級生の女の子二人・とし子ちゃんとひろ子ちゃん(仮名)と一緒に三人で学校に通っていました。入学してからずっと、いつも三人で待ち合わせをして通っていました。

そもそもの発端は、とし子ちゃんのママが、

「自宅も近いですし、集団登校もないので、子供一人だと不安なので一緒に通ってくれませんか?」

と、いう提案が始まりでした。わたしたち夫婦は依存はなかったのですが、音ちゃんはあまり積極的ではありませんでした。

と、いうのも、前回の号でもお話ししたとおり、音ちゃんは大勢で行動することが苦手です。3人で並んで歩くというのも、彼女に言わせれば、

「どちらと話せばいいのかわからなくなる」

と、いう感覚になるらしく、

「一人で歩いていたら毎日、いろんな子と会うでしょう。上級生とか。毎日、違う子と行ったほうが楽しいから嫌だな〜」

そう主張していました。しかし、頼まれて我々が承諾してしまったものを断るわけにもいかず、入学から3人で待ち合わせをして学校に通うことになりました。

それから、1年以上がすぎて、花子ちゃんの問題が解決したころになって、音ちゃんがママにカミングアウトしたのです。

「ママ…。朝ね、学校に一人で行っちゃあダメ?」

「なんで?とし子ちゃんとひろ子ちゃんは?」

「…だって、一緒に行っても全然口聞いてくれないし、話しかけても無視されるし…。この間なんか、二人を待っててもいつまでも来ないから、諦めて学校に行ったらもう二人ともいたし。とし子ちゃんが、『これからひろ子ちゃんが来るから待っててあげて』って言うからひろ子ちゃんが来るのを待っててもいつまでたっても来ないから、学校に行ったらもう二人ともいて、音ちゃん遅刻して、先生にものすごく怒られたの…。なんであんないじわるなことするんだろう…」

そう言って、大粒の涙を流したのです。奥さんは怒りをグッと抑えて、

「いいよ。音ちゃんのやりたいようにやりな。できる?」

「うん。できる。二人に言う。もう一緒に行かないって」

翌日、帰宅した音ちゃんは、満面笑みでした。

「今日、言ったよ。今度から一人で行くからって」

「二人はなんて言った?」

「ものすごく怒ってた。勝手だって。でも、一緒に言っても話もしてくれないでしょ。嘘もつくし。だから、もう行かない。そうはっきり言った。すっきりした」

それから、一ヶ月ほど経ったある日のことでした。帰宅後、音ちゃんがこんなことを言ってきました。

「今週の日曜日、とし子ちゃんの家でみんなで遊ぼうってことになったんだけど、行ってもいい?」

「えっ?誰が集まるの?」

「わたしとひろ子ちゃんとめぐみちゃん(仮名)」

「ひろ子ちゃんもいるの?」

「うん」

「仲直りしたの?」

「だって、別に喧嘩したわけじゃないから。朝、一緒に行かなくなっただけだし」

「本当にみんな集まるの?間違いないの?音ちゃん誘われたの?」

「うん。だから、行ってもいい?」

「うん…いいけど…、また、いやな思いするかもしれないよ」

「大丈夫だよ」

わたしと奥さんは、とし子ちゃんとひろ子ちゃんの真意を測りかねていました。目的はなんだ?本当に仲直りなのか?

そして、その日は、やってきました。

わたしたちの不安は見事に的中します。

続きはこちらです。

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(執筆:心の冷えとりコーチ 風宏)

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風宏(Kaze Hiroshi)
この記事を書いている人

風 宏(Kaze Hiroshi)

 風宏

心の冷えとりコーチ

冷えとり歴13年目。靴下6枚ばき、半身浴20分。最近お酒がやめられるように変化した2015年2月4日より、女性のための問題を解決するブログを開始。2016年9月GCS認定プロフェショナルコーチ資格取得。女性のための心の冷えとりコーチング講座も開催。