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セクハラは解決できる?本当に難しいセクハラを解決する方法3

不安
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最初に断言してしまいますが、セクハラを完全に解決することはとても難しいのです。セクハラに遭わないように気をつける方がまだ簡単だということで、今回はセクハラに遭ってしまった私のクライアントの方を事例にした解決方法をご提案したいと思います。

たった一人の女性が、普通に働いているだけで、これだけのセクハラが…

このお話は前回からの続きです。

前回までのお話はこちらをごらんくださいませ。

手を触るセクハラ
手をつなぐのもNG!セクハラ被害にあったらするべきこと|実例セクハラを解決する方法2セクハラはあってはならない問題ですが、被害者が泣き寝入りすることが多いのも事実です。今日のお話は私の同僚が実際にセクハラ被害に遭った事例から、セクハラに遭ったらまずどうすべきかについてお話したいと思います。...

この喜助さんの仕打ちは、H美さんにかなりのダメージを与えました。

頼るべき、カメラマンの大先輩の指導を今後いっさい受けられなくなったばかりか、彼の弟子ともいうべき若いH美さんと同世代のカメラマン仲間たちもH美さんを遠ざけるようになったのです。

喜助さんだけでなく、他のカメラマンからもお酒に誘われなくなりました。

露骨にH美さんを避ける、敵対視する元仲間もいました。

ちょっと前までは、仲良く話をしていたり、よくお酒を飲みに行っていたような印象があったカメラマンと全然口を聞いていないようだったので、その当時、わたしはH美さんによく聞いたものです。

「前はよく仕事終わりに一緒にお酒を飲みに行ってたのに、最近は行かないんだね。なんかあったの?」

そんなとき、彼女は必ずこう答えていました。

「健康のためにちゃんと自炊しようと思って。お酒もできるだけ飲まないようにしようと生活改善しているんです」

「それはとても良いことだ。この仕事は身体がすべてだからね」

そう言って、彼女の意識改革を喜んでいたんですが、真実は、

 ハブられた。

こうなると、いじめと同じですね。

これは、やっぱり人として間違えていると思います。

もちろん、喜助さんの行いは断罪されるべきですが、周りも同罪とまでは言いませんが、一人の人間の意見を鵜呑みにするのは間違いです。ただ、H美さんに、

「喜助さんとなんかあったの?喜助さん、すごく怒ってるみたいだけど」

と、聞いてくる人はいました。でも、H美さんは、

「なんかわたし嫌われたみたいです。よくわからないですけど、わたしの態度が気に入らないみたいですね」

と、言うだけで真実を一切語らないので、仕方がなかったという面は確かにあります。

でも、セクハラの二次被害は、こうして起きるのです。

H美さんという被害者が口を閉ざしている限り、当事者以外の周辺が、真実を見極めるのは極めて困難です。

だから、先に言った者勝ち的な不公平が起きてしまう。

でも、H美さんは、しっかり本人には断りを入れました。でも、こういう被害が起きてしまった。

結局、貝になるしかないか…)

この流れを、なんとか、止められないのでしょうか?

セクハラは男の思い込みの為せる技でもあるのです

もう一人、助左(仮名)という記者がいました。40歳独身。

かつて、H美さんと半年だけコンビを組んでいた記者です。彼は、いま、記者を廃業し別の仕事をしています。

辞めて半年ほどが経ったある日、突然、助左さんからメールがきます。

「お元気ですか?もし時間があればでいいんですけど、今度、お茶でもしませんか?いまの仕事の話もしたいし」

かつてコンビを組んでいた記者です。助左さんからセクハラをされたことは一度もありませんでした。年下とか若い女性相手になると、ちょっと上から話すようなところがありますが、こういう業界はそういう人ばかりなので、H美さんにとっては許容範囲。快く承諾しました。

すると、

「じゃあ、夜、お酒でも飲みましょう」

そう言って指定してきた場所が助左さんの自宅の近くの居酒屋だったので、H美さんは、少し不安になって、

「お昼にお茶だったら大丈夫です」

と、返事をしました。助左さんは、「じゃあ、そうしましょう」と、承諾。カフェで落ち合います。そこで、最近の仕事はどう?とか、誰々は元気?とか、一通りの社交辞令の話をして、H美さんが、

「ところで、助左さんの今のお仕事はなんですか?」

と、聞くと、

「今度、友達の電器店を手伝うことになってね。でも、おれ、そんな仕事したくないんだよね」

つまり、まだ、現状では失業中だと言います。そして、

「H美さんは◯◯というドラマを知ってる?俺らが子供のころものすごく流行ったドラマ」

「知ってますけど、見たことはありません。見てみたいとは思っているんですけど」

「じゃあ、今度、DVDを貸してあげるよ。じゃあ、次に会ったときに持ってくる」

「本当ですか?ありがとうございます」

そう言って、二人はその日は別れました。それから、数日後、待ち合わせのカフェに行くと、助左さんはDVDを持ってきていない。「忘れたんですか?」H美さんがそう聞くと、

「いや、おれの部屋で一緒に見ようと思って」

「えっ?」

「いや、冗談冗談。忘れたんだよ。今度は必ず持ってくるからさ」

「じゃあ、宅急便で送ってもらうことはできますか?着払いでけっこうなんで」

「大丈夫。今度は絶対に忘れないから。約束する」

約束はしたものの、H美さんはもうドラマのことはどうでもよくなっていました。だた、断るタイミングを失ってしまい、押し切られるような形でまた次も会う約束をしてしまいます。

こう書くと、H美さんが、優柔不断のように思えてくるかもしれませんが、大体、こんなもんです。

人間関係、ましてや男女の関係は、それがたとえ、会社の上司と部下、同僚同士、友達同士であっても、竹を割ったようにはっきりとイエスとノーだけで繋がっているわけではありません。

そこに、恋愛感情が入り込む余地がないからこそ、お互いに、変な誤解がないように気を使い、距離を測り、尊重して失礼のないような関係を保とうとするのです。

ただ、そういう場合、相手も、「自分と同じように気を使ってくれているのだろう」。

そういう性善説が通用する相手であるというのが、大前提になるわけで、

そこに恋愛感情が絡んでくると、そんなものは簡単にどっかへ置いていかれるわけです。誤解をしてほしくないのは、もちろん皆が皆、そうではありません。皆が皆そうではありませんが、そうなってしまう人間もたくさんいるということなんです。

だから、危険なのは、「仕事でずーっと昔からの付き合いだから」

とか、

「昔からの友達だし」

とか、

「いっつも恋愛相談に乗ってあげていたから」

と、いった理由で、

「だから絶対に大丈夫」

なんて、”絶対”は、

 ”絶対にない”

のです。

 簡単に、他人をわかった気でいることは、とっても危険です。

 特に、異性は。

もし、H美さんに油断があったとしたら、そこの部分だと思います。

「半年間、コンビを組んでいたのだから、助左さんがわたしに恋愛感情を抱くなんてことは絶対にない。そう思い込んでいました。だって、そういう素振りは一度もありませんでしたから」

H美さんは、そう言いました。

次に会ったカフェで会ったとき、助左さんはDVDを持ってきていました。そして、

「H美さんの部屋で一緒に見たいんだけど。今日は、そのつもりで持ってきたんだけど」

と、宣言したのです。H美さんは、

「そのつもりって…。無理ですよ。わたしの部屋にはカレシがいますから」

このとき、H美さんには付き合っている男性がいて、すでに同棲していました。

「えっ!?うそ。そんなこと一言も言ってなかったじゃん」

「だって、聞かれてないし。プライベートなことだし…」

「……えっ、H美さんて、そんな人なの?」

「どういう意味ですか?」

「男の人と同棲しちゃうような子なの?」

「…それ、わたしの自由だと思いますけど」

「なにそれ?はっきり言って、かなり幻滅なんだけど」

「ずいぶん失礼なことを言いますね。わたしをなんだと思ってたんですか?」

「俺みたいに働くことが嫌いで貧乏をしていても、黙ってついてきてくれる子だと思ってたんだよね。貧乏だったら貧乏なりの生活を一緒に楽しめるというか」

「なんですかそれ。ちょっとわたしをバカにしすぎていませんか」

「そんなことないよ。正当な評価だと思うよ。H美さんを知っている男はみんなそう思ってるよ。あと、絶対に断らない子だと思ったのに。だから、仕事辞めるまで我慢してたのにがっかりだよ」

「侮辱にしてもそれ、ひどいですね」

「もっと意思が薄弱な子だと思ってたんだよな〜。男ができて調子に乗ってる?」

「もう帰っていいですか。DVDもいりません」

その直後、H美さんはすぐに助左さんのメールを受信拒否設定にしますが、助左さんは、このときの会話が無かったかのように、普通にメールを何度も送ってきたそうです。

恐怖

セクハラ加害者を徹底的に避けること

佐助さんも、喜助さんも、助左さんも、H美さんとのつながりは、今は、一切ありません。

ただ一人、助兵衛さんだけが、H美さんへのセクハラを日常的に続けていました。

わたしが、気付いて、編集者や記者、カメラマンにこのことを聞いてまわりました。

「二人の関係に気付いていたのかどうか?」

驚いたことに、やはり誰も気づいてはいませんでした。

助兵衛さんは、その編集部の記者の中では一、二を争う大ベテランです。雑誌への貢献度はかなりのものです。彼は、社員ではありませんでしたが、彼の素行の悪い部分を注意できる社員は一人もいませんでした。

と、いうか、

正確には、誰も彼を注意しようなんて奇特な社員は一人もいない。と、言ったほうが正しいかもしれません。

なぜなら、助兵衛さんがセクハラ行為を行う相手は、全て、フリーの契約カメラマンばかりだったからです。つまり、女性社員には決してセクハラ行為は行わないのです。

つまり、社内でも立場の弱い契約社員を選んでセクハラする。

こういうタイプの男はそういうところまでしっかり計算しています。

自分より、確実に弱いこと。

そして、逆襲に出られる可能性が極めて低いこと。

H美さんは、まさにピッタリ。

やらないのではなくて、できることをやる

まず、最初に、わたしは、この事実を編集部にいるスタッフに話してまわりました。

「助兵衛さんの行動を監視していてほしい。そして、そういう行動をしている姿をもし目にしたら、注意してほしい」

そう、言ってまわりました。

「あの人、最低だな〜」

「それ、やばくないですか」

「訴えちゃったほうがいいですよ」

皆、そう言いますが、実際に注意してくれる人間は一人もいません。

所詮、他人事だし、余計なことに関わって、助兵衛さんから逆に目をつけられたくないからです。

想定内でした。

でも、やらないよりはやったほうがいい。

少なくとも、助兵衛さんが編集部に現れたら、

「あ、来た来た。セクハラ野郎がやってきた」

と、いう空気が生まれます。それだけでも、H美さんには心強い。

第2弾。

H美さんには、

「助兵衛さんが現れたら、とことん避けたほうがいい。決して二人だけの時間を作らせない。向こうが呼んでも無視して逃げていい」

こう言いました。

「仕事の依頼だったらどうしますか?」

「仕事を取る?身の安全を取る?」

「もちろん身の安全です」

「だったら、今度から、わたしとの仕事がなくても、『風さんとの仕事があるからできません』と、言って断りなさい」

「編集者からの依頼だったら?」

「すぐにわたしに連絡しなさい。わたしのほうから編集者には事情を話す。二人を一緒にしてはならないという空気を周りに作らせる。その分、H美さんも覚悟しないとね」

「わかりました」

以来、H美さんは徹底して助兵衛さんを避けるようになりました。彼女の背後から助兵衛さんが近づこうものなら、周りが目で合図をして、彼が近づいてくる前に、慌てて編集部を出ていくのです。その光景は、助兵衛さんから見ると、さぞかし、露骨に見えたことでしょう。

でも、この、

露骨に見えることが大事なのです。

嫌がっている。恐怖に感じている。

姿をはっきり見せることが大事なのです。

H美さんが、明らかに、嫌悪感を示しているにもかかわらず、それでも、セクハラ行為を続けるようであれば、今度こそ、周りの気づいた人間がしっかり注意する。

そういう空気ができあがるかもしれない。

わたしは、そう考えました。

敵もさるもの

H美さんは、頑張りました。

徹底的に逃げ続けました。

でも、やはり、つかまるときはつかまります。

こういう業界ですから、パーティーや会合がたびたび行われます。そうすると、必ず、油断が生まれます。

立食形式のパーティーが多いので、後ろからゆっくり近づき、H美さんの二の腕をがっちり掴んで、会場の端に引っ張っていってどうでもいい話をしてくるのです。

すれ違いざまにお尻を撫でる。頭をひっぱたく。H美さんが他の男性と話をしていると間に割って入ってくる。

お酒の入っている助兵衛さんに遠慮はありません。

H美さんは、仕方なく、中座するしかありませんでした。

そんなパーティーの翌日、わたしは、編集部のけっこう上の立場にある人に、猛抗議をしました。

「少なくともパーティーや会合では彼を出入り禁止にするべきです。このままだと、いつか事件を起こしますよ」

しかし、上の人は、

「最悪だな〜。どうしようもないね」

そういうだけで、どうもしてくれません。

想定内です。

でも、そういう意識づけはできました。

助兵衛さんにも変化が現れました。

H美さんが、自分を避けているということに、ようやく気づき始めたのです。

少なくとも、編集部内で、H美さんに無理やり接触してこなくなりました。

そして、つい先日のこと。

この日も、立食形式のパーティーです。H美さんも助兵衛さんも参加しています。

H美さんは、けっこう長い時間、一人のわたしと同世代の記者Fと話をしていました。

1時間ほど経ったときです。突然、助兵衛さんがわたしのところにすごい剣幕でやってきました。

「おい!なんで、H美はおれを避けるんだよ。おまえ、なんか言ったのか?!」

そう言いながら、わたしの二の腕をものすごい力で掴んでグイグイ押してくるのです。目が完全に座っていました。

「はあ?なんのことですか?」

「おまえとぼけんなよ。おまえがH美になんか言ったからおれを避けるようになったんだろ!」

「だから、なんか言ったってなんですか?助兵衛さん、H美さんになにやったんですか?」

「おれはなにもやってねえよ。なにもやってねえのにおれを避けるんだよ。なんなんだよあの女!」

「ちょっとわたし、トイレ行くのですみません」

そう言って、その場を逃れ、パーティー会場の外にあるソファに座り、H美さんに電話をいれました。

「どうした?なにがあった?」

「また、わたしのお尻を触ったり頭を叩いたりするので、Fさんに助けてくださいってお願いしたんです。それで、Fさんがずっと一緒にいてくださって話をしていたら、二人の間に助兵衛さんが割って入ってきて、『おれも話にいれてくれよ』って。だから、わたし逃げようとしたら、『おまえなんでおれを避けるんだよ』って。そしたら、Fさんが『助兵衛さんがH美さんにひどいことをするからでしょう!』そう言ってくれたんです。そしたら、助兵衛さんが、『風がそう言ったのか?』って。Fさんは、『誰が見てもわかりますよ』と、言ったんですけど、助兵衛さんは血相変えて風さんのところに行ったんです」

「なんだ、そういうことか。わかったわかった」

そして、わたしは、携帯電話を耳に当てたまま会場に入りました。助兵衛さんがわたしを睨んでいました。わたしは、彼の眼の前で、

「これ以上、会場にいたら危ないから、今日はもう帰ったほうがいい。あとは大丈夫だから」

そう言って電話を切りました。H美さんは荷物をまとめて会場を出ました。その間、助兵衛さんはものすごい形相でわたしを睨みつけていました。

でも、それ以上、わたしにはなにも言ってきませんでした。

以来、助兵衛さんは編集部に一度も顔を出していません。

もし、彼が、わたしに、その日のことをなにか言ってきたら、そのときは、

はっきり言うでしょう。

「セクハラはやめましょうよ。みっともないですよ」

手を触るセクハラ

セクハラ解決というには、程遠いが…

わたしの行いが、正しかったのかどうか、わかりません。

助兵衛さんのセクハラ行為がこれで終わるのか、それも現段階ではわかりません。

結局、誰も、助兵衛さんに、

「セクハラはやめなさい」

と、誰も言えてないのです。わたしも言ってません。

なぜ、言えないのでしょう?

わたしは、こう思いました。

わたし自身も、自分では気づかないうちに、セクハラ行為をしているのかもしれない。

わたしが、人に、「セクハラをやめろ!」なんて、偉そうに言えるのだろうか?

そもそもセクハラ行為って、なんだ?

本当にセクハラをする側だけが悪いのか?

わたしは男です。

常に加害者側の立場です。(男性が男性をセクハラする場合を除いてですが)

H美さんの相談相手は、たまたま、わたしでした。男のわたしでした。

果たして、本当に、相談相手が男性でも大丈夫なのでしょうか?

男性は助けてくれるのでしょうか?

本音を申し上げると、

50対50

フィフティーフィフティー

でしょうか。

でも、

やっぱり、

一人で、この問題を抱え込むのはよくありません。

信用できる人に相談する。

これくらいは、やったほうがいいと思います。

でも、その、

 ”信用できる人”

を見つけるということが…。

その信用できる人を、

会社で見つけるということが、

一番、難しい問題なのかもしれません。

信用できる人のはずだったのに…、だから、この人に相談したのに…。

本当に難しい。でも、

まずは、自分の気持ちを少しでも楽にする。

いま、わたしから申し上げられるのは、ここまでです。

(執筆者:心の冷えとりコーチ 風宏)

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風宏(Kaze Hiroshi)
この記事を書いている人

風 宏(Kaze Hiroshi)

 風宏

心の冷えとりコーチ

冷えとり歴13年目。靴下6枚ばき、半身浴20分。最近お酒がやめられるように変化した2015年2月4日より、女性のための問題を解決するブログを開始。2016年9月GCS認定プロフェショナルコーチ資格取得。女性のための心の冷えとりコーチング講座も開催。