どっちが大事?
「あなたの親友と、わたし、どっちが大事なの?」
「仕事とわたし、どっちが大事なの?」
絶対に言っちゃあいけない台詞なのに、ついつい言っちゃう代表的なのがこれですよねー。
男から言わせれば、
「その台詞、引くわ」
です。
じゃあ、言いたくても、やっぱり言わないほうがいいのでしょうか?
そうですね。言わないほうが無難です。言って、良い結果が生まれることは皆無です。
「でも、我慢しなくていい夫婦のコミュニケーションじゃなかったの!?」
そうなんですよ!
我慢しなくていいんです。でも、この場合は、家族より親友との付き合いを優先させる夫に我慢し続けた結果、
「どっちが大事なのよ!」
と、言ってしまったんです。
だから、そうなる前に言いたいことを言っちゃう。
それが大事なんです。
そもそもなぜ、言っちゃいけないか?
だって、そんな質問には答えらないですから。
どっちも大事に決まっているし、優劣を決めるものではありません。
男は、
「もちろん君の方が大事だよ」
と、女性が言ってもらいたがっていることくらいわかります。でも、言えない。
なぜなら、嘘はつけないからです。
その質問ができる女性には優劣を決められるのかもしれませんが、男には無理です。
言葉だけでごまかすなんてことも男にとっては、簡単なようで実は簡単じゃない。
女性も、それを聞いている時点で、パートナーが、
”そんな質問には答えられない人”
だということはわかっているはずです。
つまり、その答えが欲しいのではなくて、イライラをぶつけてるだけです。
そのイライラとは、
「寂しくて仕方がない。もう少しわたしとの時間を大切にしてほしい」
て、ことですよね。
「仕事も親友もわたしと同じくらい大事なことはわかっている。でも、放っとかれると寂しい。だから、ついイライラしてあんなことを言ってしまった」
そういうことです。
だったら、ちゃんと相手の気持ちや行動をまず「わかっている」「理解している」という態度を示してから、
「でも、寂しい」
という本音を伝えればいいと思うんです。
「どっちが大事なの?」
この言葉って、きっと、
言いたいことを我慢して我慢して我慢して、もう耐えられなくなって言ってしまった結果、
出てしまった言葉だと思うんです。
だから、我慢しない方がいいんです。
「でも、寂しいという気持ちを伝えたら、うざがられるというか、嫌な顔をされます。だから言えない」
わかります。
男は正直、そういう会話自体面倒臭いと感じますからね。
だからと言って、
あなたの正直な気持ちを抑えることで、将来的に何か明るい兆しが見えてくるのでしょうか?
我慢した結果が、「どっちが大事なの!?」という、よりウザい言葉となるわけですから、より悪い結果になることは目に見えています。
だから、
我慢は無駄です。
もっと自分を出すのです。
「夫婦の歴史なんて我慢の歴史だ」
「夫婦の歴史なんてね。我慢の歴史よ」
ベテランご夫婦の方が若い夫婦にアドバイスするときによく使いますが、
ベテランご夫婦の奥さんの言葉には説得力があります。
でも、夫がこれを後輩の夫婦に言ったところで大した説得力にはなりません。
だって我慢したことなんて、
「本当は独立したかったけど家族がいたから諦めざるを得なかった」
とか、
「もっとやりたいことがあったけど家族のために我慢した」
とかですよ。その言葉の裏には「浮気したかったけどできなかった」とか、「もっといい車が欲しかった」「ゴルフやりたかったけどお金かかるからさ〜」
とかね。
だいたい子供じみてるんです。
で、男が歳とってから奥さんにこの台詞を言ったとします。奥さんは大抵なんと答えるか?
「どうしてそのときに言ってくれなかったの?言いたいことがあるなら言えばよかったじゃない。やりたいことがあるならやればよかったじゃない」
そう言いますよ。
今、夫に言いたいことを言えずに我慢しているあなた!
20年後には、夫にそう言っている可能性大です!
その台詞を今のあなたに言ってあげればいいんです。
「わたし、言いたいこと言えてる?やりたいことできてる?言うのはただなんだから、我慢しないで言っちゃいなよ!」
「なんて言おう?」
我慢をすることに労力を使うのではなくて、
伝えたいことをちゃんと伝えるためにはどう言えばいいのだろう?
と、いう考え方をすれば、案外、伝えにくいこともさらりと言えちゃうもんなんです。
例えば、
あなたが寂しさを感じてない時やイライラしてない時に、こんな質問をしてみるとか。
「もし、実家に帰った時、火事が起きたとするよね。その時、あなただったらどういう順番で助ける?」
とかね。クイズ形式にするんです。
男は占いに興味がなくても、クイズ、好きですから。
「おそらく考えるより先に身体が娘のところに行くだろうな。それから母親、君の順番じゃないか?」
「どうして?」
「まず、子供に行くのは親の本能だと思うんだ。そして、君だったら自力で逃げられる。3人の中では一番パニックにならないだろうし。親は判断力、体力が低下しているから君よりは逃げ遅れる。だからそういう順番になる」
「そうか・・・・。ちょっと残念だな。でも、普段からそういう話をすることも大事かもね」
「なんなの?試してんの?」
「そう。試してんの。はあ、そうか。わたしは3番目か。残念だな」
「それだけ君を信頼してるんだよ」
「はいはい。きっとそうでしょうよ」
なんてね。
そんな他愛もない会話を繰り返していれば、
「わたしより友達を優先している」
と、感じていたことが、
「わたしと同じように友達を大事にしている」
と、感じられるようになったりするかもしれませんよ。
「君の方だ大事だよ」と言えちゃう男について
「どっちが大事なの?」
言ってしまったとして、じゃあ仮に彼が、
「友達の方が大事」「母親の方が大事」
そういう答えが帰ってきたら、どうしますか?
これはもうただの売り言葉に買い言葉ですよね。そもそも、「どっちが大事なの?」
そう聞いている時点で喧嘩を売っているわけですから。
では逆に、
「君の方が大事だよ」
そう言ってくれたとしましょう。
そんな男、信用できますか?
わたしだったら信用できないな。
もし、わたしが奥さんに同じような質問をされて、
「もちろん君の方が大事だよ」
そう答える理由は、「奥さんの方が大事」だからではありません。
面倒くさいからです。抜いた剣を鞘に収めて欲しいから、一番、効果的な台詞を吐き捨てる。そんなところでしょうか。
だって、本音は、
「みんな同じように大事。優劣なんかつけられるかい!」
なのですから。
明らかに家族より仕事や友人を優先しているから奥さんは「どっちが大事なの?」と聞いたわけですよね。それにたし、
「君の方が大事に決まってるじゃないか!」
そういう男。そんなん嘘に決まっとるやないですか!
つまり、「奥さんの方が大事」
そう答えられる男の大半は、
簡単に嘘をつける男。
と、いうことになるわけですよ。
簡単に嘘をつける男を信用できますか?
「でも、それは君を傷つけないためについた嘘だから。君を思っての嘘なんだよ」
簡単に嘘をつける男は次から次へとあなたを言いくるめる嘘を積み重ねて行きます。
そして、最後には必ず、嘘をつき続けることに疲れて本音が出てきます。
「本当は、会社員なんてやりたくなかったんだ。君を安心させたくて我慢してやってたんだ」
そう言って、責任を転嫁する。
これはあくまで一つのパターンですが、こんな男よりは、正直で嘘のつけない男の方が不器用でも信用できると思いますよ。