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ママ友と子供のいじめ9 〜嘘なのか?嘘じゃないのか?〜

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子供は見抜く

 

お友達と遊ぶ約束をしたのに、待ち合わせ場所に友達が来ない。家に行ってみても誰もいない。

翌日、カズ子ちゃんは、「約束場所に行ったけど、音ちゃんが来なかった」と責める。「そのあと自宅に戻ったけど、誰も来なかった。約束を破られたのはわたしのほうだ」と、主張する。

さらに翌日、そのことを、学校で先生に告げ口し、うそ泣きまでして、音に謝れと言う。学校からわたしにも連絡が来て、最終的にカズ子ちゃんの嘘が明らかになったが、カズ子ちゃんは決して謝らない。

それどころか、「保育園の時に嘘をつかれたのでその仕返しをしたのだ。音ちゃんが謝ったらわたしも謝る」と主張する。結局、音は、そんな小さい頃のことなどまったく覚えがないのにさらにもう一度謝らされる。それでも、カズ子ちゃんは謝らない。

そして、カズ子ちゃんのママは、「子供の嘘について謝罪したい」と言って、自分一人だけでやってきて、子供に謝罪させるわけでもなく、「カズ子が嘘をついてごめんね。カズ子を許してね」

最初こそ、そうやって謝っていたが、

「カズ子は音ちゃんのことが大好きなの。お願いだから、カズ子のことを嫌いにならないでくれる?音ちゃんに嫌いになられることがカズ子にとって一番辛いと思うの」

と、主張し、論点のすり替えをして、あたかも、音が一方的に嫌っているかのような主張をする。

結局、もやもやしたまま、一連の騒動は終結。

それが、『緊急企画!!子供がいじめられました。どうしますか?3』で、書いたカズ子ちゃん(仮名)の嘘でした。

そして、それとまったく同じことを音は、あとでもう一度やられています。

 

同じトラップに何度も引っかかる音もどうかと思いますが、上記のような形でけっこうな騒動に発展したにもかかわらず、また、同じ嘘をつくとは‥。

 

しかも、子供とは本当に不思議な生き物で、音とカズ子ちゃんは普段はとても仲が良いのです。音に、

「カズ子ちゃんは、最近は、嘘をつかなくなったの?」

と、聞くと、

「そうだね〜。たまにつくよ」

と、言います。

「音は平気なの?」

と、聞くと、

「もう慣れちゃった。普段は優しいよ」

と、答えます。

 

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ちなみに、カズ子ちゃんの両親は夫婦同業で、社会的に地位も権威もあるお仕事をされています。いわゆる、エリートです。イメージでは、見た目も頭もかなり切れ味が鋭い。そういう方が多い仕事です。しかし、ママは、見た目も話し方もとてもおっとりされた方で、そのようなお仕事をされているようにはまったく見えません。

正直、ちょっとテンポが遅いかな?と、感じるほど、のんびりした雰囲気の方なのです。

しかし、音は、そんな彼女のことを小さいころから嫌っていました。たとえば、道ですれ違う時に、

「こんにちは」

と、お互いに挨拶をします。それこそ、人見知りをしない音は、普段ならうるさいくらい大声で、

「こんにちは〜!」

と、挨拶をするのに彼女には挨拶をしない。パッとうつむくような、気がついてないフリをするのです。

「なんで挨拶しないの?」

「なんか…」

「どうしたの?」

「あまり好きじゃないから…」

「なんで?なんかあったの?」

「うそつくんだよね…」

「そうなの?」

「う〜ん…。よくわからないけど…、たぶん…」

「そうか〜。パパよくわからないよ」

「わたしもわかんない。勘違いかもしれないし…」

「でも、嫌いなんだ?」

「嫌いというか〜、苦手というか〜。正直、あまり話したくないというか〜…」

音は、基本的には「嫌い」という言葉を使いません。あれほど、嘘をつかれたカズ子ちゃんのことですら、「わたし嫌われてるのかな?」とは言っても、決して「嫌い」とは言わない。

そんな彼女が、「好きじゃない」と、言った唯一の人物。それが、カズ子ちゃんのママなのです。

と、言っても、彼女と音の間でなにか直接トラブルがあったとか、二人だけで話をしたとか、そういうことはわたしたち夫婦にはまったくわかりません。音も、あまり話したがらないというか、聞かれたくないという感じがものすごく伝わってくる。

自分でもよくわからないけれど、なんとなくそう感じているのか、それとも、明確に嫌いになる何かがあったのか?

言いたくないから言わないのか、どう説明したらいいのかわからないから言えないのか?

よくわかりません。

こういう時、子供ときちんとコミュニケーションを取るというのは、本当に難しいとつくづく実感するのです。

ただ、

子供は見抜きます。目に見えない本質を。

 

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子供の洞察力は動物並みに鋭い。侮るなかれ!

 

そして、わたしたち夫婦が以前から感じていたカズ子ちゃんママの印象は、彼女は、

「のらりくらり型の策士」

だと、いうことです。

 

嘘と気づかれない嘘

 

「うそつくんだよね〜」

音のその一言で、わたしたち夫婦も、過去に何度かあった、カズ子ちゃんママとのコミュニケーションの中で、なんとなく腑に落ちなかった出来事が、「いま思い返すと、あれも嘘だったのかもね〜」と、感じることがすごく多かったことに気付き始めたのです。

つまり、彼女は、「嘘の名人」なのではないか?

たとえば、先ほどの話。音がカズ子ちゃんに嘘をつかれた時のこと、話が大事(おおごと)になって、先生に呼ばれたわたしが事件の全貌を知り、そのことを茜さんに伝えると、茜さんはカズ子ちゃんママのところに怒鳴り込んでいきます。

しかし、カズ子ちゃんママは、茜さんが感情的になにを言っても、ぽか〜んとした表情を浮かべて、

「すみません。なにを仰っているのか全然わからないんです」

「わからないって‥。だから、わたしが今こうやって説明してますよね」

「ごめんなさい。本当に何をおっしゃっているのか、全く理解できなくて」

「理解できないって、自分のお子さんがやったことですよ!」

「でも、ごめんなさい。本当に‥。わたし、頭の回転が遅いから。あ、鍋に火がかけっぱなしなんです。ごめんなさい。失礼しますね」

言葉ではそう言いつつも、動揺している様子ではなかったそうです。その後、再びわたしが彼女の自宅へ訪問し、茜さんの暴挙を詫びつつ、事の経緯を説明すると、彼女はこう言いました。

「音ちゃんの言っていることが全て真実です。残念ながらカズ子が言っていることは全部ウソです。日曜日、わたしたちは早朝から家族で出かける用事があって、それは前から決まっていました。カズ子もそのことは知っていました。音ちゃんと遊ぶなんて一言も言ってませんでした。ただ、当日の朝、『今日はお友達と約束したから遊びたい』って急に言いだしたので、気まぐれで出かけるのが嫌になったんだろうと思ってたくらいで。だから、悪いのは全部カズ子です」

そう彼女は認めたのです。

でも、いま、改めてこの言葉をしっかり読み込んでみると、あのとき、気づかなかったことに気付かされたのです。

彼女はとてもクレバーな女性です。日曜日にそういうことが実際にあったのなら、茜さんの言う言葉で、状況を察しても寄さそうなものです。

もし、本当に何もわからないのであれば、ぽか〜んとするのではなく、もっと慌てるのではないか?自分の子供が友達を傷つけたかもしれないのです。母親があれだけ怒っているのだから、普通であれば、何事ですか?と、なると思うのです。

そして、「今日はお友達と約束したから遊びたい」と、カズ子ちゃんが言い出したのなら、ママもよく知っている音の名前を言わないか?言いますよね。おそらく、その話が本当なのだとしたらカズ子ちゃんは音の名前を出したはずです。そして、音の名前を出したとしたら、カズ子ちゃんママはわたしと茜さんの携帯番号もメルアドも知っています。確認の連絡をしたはずです。

仮に、カズ子ちゃんの言葉を嘘だと判断しても、「音ちゃんが家に遊びにくる」とカズ子ちゃんが言っていたのなら、やはり、一応、メールくらいしてくるのが常識だと思います。

でも、真実はわかりません。

わたしの勝手な深読みかもしれない。ただ、彼女の言葉のどこかに嘘があることは間違いありません。

茜さんは、こう断言するのです。

「彼女は、確信犯だと思う。いま、こうやって話をしていたら、過去のことをどんどん思い出すんだけど、彼女との間にはこういう腑に落ちないことが本当にたくさんあったの。わたしはずっと、彼女は天然さんだから仕方がないと思っていたけど、実は、そうじゃない。嘘がうまいのよ」

 

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以前、『ママ友は友達じゃない」シリーズで、緑子さんという女性のエピソードを中心に書きました。ママ友にハメられたような形で保育園の役員にされたこと。

同じようなことが、茜さんにもありました。

「わたしはあの時、カズ子ちゃんママにハメられて役員にされた。あの時は、わたしの勘違いだったのかな?って思ったけど、今だったら確信を持って言える」

 

のらりくらりの策士

 

音が6歳の春。役員決めの話し合いが行われました。その日、茜さんは仕事があり事前に出られない旨を連絡していました。

その際、いままで一度も役員をやったことがなかったので、仕事の合間でもできそうな会計係であればできるということも伝えました。

そして、その晩、一人のママから電話がかかってきたのです。与えられた係はなんと副委員長。しかも、すでに決定だと言われました。緑子さんのパターンとまったく同じでした。

茜さんは、なぜ、そのようになったのか経緯を聞くと、

「まだ、一度も役員になってない人から選ぼうという話になって、カズ子ちゃんのママが『茜さんが委員長になるのがいい』ってすごく推していて。でも、本人がいないのでそれはダメなんじゃないかって話が出たの。そうしたら、カズ子ちゃんママが『だったら副委員長ではどうか?』って。茜さん、いままで一度も役員になったことがないのは茜さんだけだからいいよねってことで…」

茜さんは驚きながら、言葉を返します。

「ちょっと待って、わたしは確かにいままで役員をやったことがないから、今回役員になっても仕方がないと思ったけど、カズ子ちゃんママも役員一度もやったことないよ。彼女はなんの係になったの?」

すると、

「あれ?カズ子ちゃんママは子供たちが1歳の時に会計係やったって言ってたけど。一応、いままで役員をやったことがある人は挙手して自己申告して、そういう人を除いて役員を決めたから」

「やってない。やってない。それ嘘だよ。だって、わたし1歳の時の役員の人、覚えてるもん。最初だったからしっかり覚えてるけど、彼女は役員じゃなかった」

「じゃあ、勘違いしたのかな〜?他の年にやったのかな〜?」

「他の年はわたしも覚えてないけど〜…」

「で、どう?やっぱり副委員長はやだ?」

「でも、決まってしまったんだよね。しかたない。やるよ」

そして、役員、ママたちが集まった初めての会合の日、茜さんはやらかします。

会合の冒頭、簡単な自己紹介のあと、

「カズ子ちゃんママに伺いたいのですが、わたしを強く推薦してくださったということですが、その理由をお伺いしたいのですが」

「音ちゃんママはリーダーシップがあるので本当は委員長をやっていただきたかったのですが、当日、欠席だったということで副委員長になってしまいました。でも、わたしは、委員長をやってほしかったと今でも思っていますよ。みんなをグイグイ引っ張ってくださるし、ものをはっきり言われる方なので、向いていると思ったんです。よろしくお願いしますね」

ゆっくりとみんなに言い聞かすようにそう言って、にっこり笑います。みんなもウンウンと頷いています。そして、みんなの視線が自分に向いたところで茜さんは爆弾を投入。

「でも、カズ子ちゃんママは、いままで一度も役員をやられたことはありませんよね。そういう場合、人を推薦する前にご自分がやられるべきではありませんか?」

ザワザワザワ……。会場がざわつきます。カズ子ちゃんママも、「えっ?」という表情。

「えっ?わたし、子供たちが1歳の時に会計の係をやりましたけど…」

「わたしもそう伺いました。でも、やっておられませんよ。会計の係はひとみちゃんママ(仮名)でした。たしかに、ひとみちゃんママが多忙でカズ子ちゃんママがお手伝いされていたようですけど」

「あれ? そうだったかしら? ごめんなさい。けっこう前のことだから」

驚いてひとみちゃんママが声をあげます。

「わたし、お母さんたちに確認したんです。この4年間の役員について。でも、カズ子ちゃんママは一度もやられていませんでしたよ」

「え? そうですか〜? わたし、やったと思いこんでいたのかな〜? 勘違いだったのかな〜? だったら、ごめんなさい。本当に覚えてなくて」

そう言って、頭を下げますが、その時も特別、驚いたという感じでもありませんでした。

「わかりました。勘違いされていたんですね。そこを確認したかったので」

茜さんは冷たくそう言ったのです。

もちろん、茜さんの行為にはみなさんドン引きです。

「ちょっと茜さんのああいうところ怖いよね〜」

「なんかカズ子ちゃんママをいじめてるような感じあったよね〜」

もともと、ママ友との付き合いが悪い茜さんです。孤立することは、なんとも思っていません。ただ、嘘が許せないだけなのです。

相手が嘘をついている思ったら黙っていられない。

でも、茜さんは、

「本当に勘違いしてたのかな〜。なんか釈然としないんだよね。ふつう、みんなの前であんなこと言われたらもっと動揺するんだけどな〜。なんか、あのぽわ〜んとした雰囲気にみんな騙されているような気がする」

結局、カズ子ちゃんママは役員を一度も引き受けず、卒園しました。

カズ子ちゃんママがバリバリのエリートで、業界の会合のホストを勤めるような立場にいるということを知ったのは、小学校に上がってからのことでした。

そんな人が、「役員をやってたと勘違いしてた」

そんなことがあるのでしょうか?実際に、あるかもしれません。ただの偏見かもしれません。

でも、彼女のあの雰囲気は、なにか作り出されたもののような気がしてなりませんでした。

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彼女の本音は?

 

 

なぜかパパとしかコンタクトを取らないママ

 

そして、もう一つ、茜さんが釈然としないと思っていた原因は、

カズ子ちゃんママは、パパとしかコンタクトを取らないのです。

つまり、彼女はわたしのメルアドも茜さんのメルアドも知っていますが、連絡を取るのはわたしだけ。

業務連絡も、バーベキューなど余興の連絡も常にわたし。

最初は、茜さんも「わたしのことが苦手なんだろうな」

くらいにしか、思っていませんでしたが、それにしても、

「これ、わたし伝いで茜さんに言うようなことじゃないよね。直接、メールすればいいのに」

と、いうこともけっこう多い。たとえば、ママ友同士で今度、お茶しませんか?みたいなメール。

で、なぜか、わたしが、参加可否を伝えるという変なやりとり。

そして、パパ友同士で飲み会になったとき、この話題になり、聞いてみると、どのパパに対してもそうだったのです。うちだけではなくて。

「う〜ん。どういうことなんでしょうね〜」

みんなで首をひねる。

「単純に女性が苦手なんじゃないかな〜。ああいうおっとりした性格だし、優しいしね〜」

「でも、彼女のママたちの評判はいいですよね〜。うちは別に変だとは思ってないけどな〜」

「まあ、仕事のできる人は変わった人が多いから」

男同士なので、単純にこういう会話で終わります。ちなみにこの会合には、彼女も夫もいました。カズ子ちゃんパパです。しかし、彼のママに対する評価はものすごく低い。ほとんど、バカにしていると言ってもいいほどです。

「彼女は全然仕事できませんよ。世渡り上手というのか、そういうので出世はしてますけど。ママ友と連絡をすると、自分の粗が見えてしまうから、パパ達と連絡を取るんですよ。そういうズルいところがあるんですよ。あいつは」

「そうなんですか? そういう風には見えないけどな〜」

「まあ、あいつの話はいいじゃないですか。楽しく飲みましょうよ」

それ以上、深い話になることはありません。

 

う〜ん。謎はますます深まるばかりです。

 

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風茜のプロフィール


風茜のプロフィール

冷えとりコーディネーター。
大学卒業後、美術館学芸員を経て、不況、夫の大病のため、転職を8回経験する。仕事のストレスから体が冷え切っていて、ようやく30代後半で妊娠するも、冷えのため切迫早産しそうになる。子供のアトピーをきっかけに冷えとり健康法を知り、靴下2枚ばきから始める。ずっと体が弱く、入院、手術を繰り返していたが、冷えとりで体質が改善されて、健康を取り戻した。現在冷えとり歴10年目。どんどん体の毒出しが起こり、体の冷えがとれて思う通りの幸せな毎日を送ることができるようになった。現在、靴下8枚ばき、半身浴2時間、1年中湯たんぽをいれ、腹7分を心がけている。アラフィフを機に、冷えとりコーディネーターとして、冷えとりと人との間をつなぐ仕事をしたいと活動を決意。2015年6月より冷えとりブログを開始。
冷えとり歴11年まであと2018年7月1日
あと126日です。