だいぶ転職しやすい世の中になってきましたが、それでも転職には勇気がいります。
でも、合わないところに我慢し続けて、心を壊すのも....
この記事は、転職したいのにしがらみでできない、転職先が見つからないのではないかという不安を持つ方に向けて書いたものです。
転職は意外に簡単にできるのです。ある方法で!
我慢をし続ければ、いずれ爆発する
「今までお世話になった会社を裏切るようなことはできない」
「今日まで勤めた会社にまだ恩を返してない」
これが、かつてのわたしの転職できない理由でした。
このまま会社に居続けたらどうなるか?
「このまま、この会社にいても、自分が成長しているイメージがわかない。出世するなんて到底思えない。逆に、心が耐えられなくなって、心が壊れる前に体のどこか(頭か肝臓)がヤられてしまう」
この先のイメージがはっきりできているのに、それでも、我慢に我慢を重ねた結果、気が付いていたら先輩を殴っていました。(社員を追い込むパワハラの実態3 4〜こんなわたしですら克服できた〜)
転職したいと切に願っているのに、転職できない理由を無理やり作り上げて、やらなくてもいい我慢をし続けた結果、身体も心も耐えられなくなったのです。
そういう限界点に達しているのに、それでも、顕在意識は、
「ダメだ…。会社を裏切っちゃダメだ…」
と、ブツブツ自分に言い聞かせていたのです。
でも、潜在意識は、ずっと悲鳴を上げ続けていたのでしょうね。だから、どこかで、意識的に事件を起こすしかなかった。
自分の身を守るためには、社会人として一番やってはいけないことをやらせるしかなかったんでしょうね。
だから、わたしの顕在意識が、忌まわしい記憶を抹消してしまっているのでしょう。
残念ながら、わたしは先輩を殴ったという記憶がまったくありません。
その事実からは決して逃げてはいけないのに、悲しいかな記憶がないのです。
でも、この事実が、わたしにいろんなことを教えてくれました。
きれい事を言い訳にしない。
我慢をしない。
次の仕事がたとえ決まっていなくても、辞める。
結果、その後の人生に大きな貢献をしてくれたのだと思っています。
転職したくてもできない女性のみなさん、どうですか?
頭では、みんなわかっています。
そうでなきゃいけないことはわかっている。
でも、どうしても行動に移せない。
「転職は難しい」とすり込まれているだけ
転職を考える女性にとって、一番の悩みは、
「新しい仕事に就くことができるのか?」
と、いうことだと思います。
物心ついたときから、”不景気”の時代に生きてきた世代の方々にとって、
「就職することはとても大変のことなんだぞ!並大抵のことじゃない!就職できるだけでありがたいと思え!」
などと、言葉が時候の挨拶なみに親や教師やありとあらゆる人から、そういうマイナスイメージを植え付けられてきましたから、就職できたということ自体が、結果として、素晴らしいことになってしまい、そこが人生のゴールになってしまっているということです。
だから、現状がゴールだから、その先にある目標は”現状維持”。
あなただけではありません。同僚や先輩、上司もそうです。
「ここが、おまえにとって一番いい場所なんだぞ。ここを辞めたって再就職は無理だ。もし再就職できても、どうせ、また辞めることになる。だったらここにいたほうが安全じゃないか?」
必ず、そう言って引き止めます。
彼らは、いま、自分のいる場所が一番だと自分に思い込ませ、あなたに連帯意識を刷り込もうとしている。
転職できない人で、思考がそうなってしまっている人がいかに多いか、ということなのです。
「思い込んでいる」「刷り込まれている」ということにまず、気付いてください。
せっかくゴールにたどり着いた現状が、いま現在、あなたが必死にしがみついているその仕事だから、
「自分のステージはここじゃない。次へ進まなければ…」
そうわかっていても、次へ進めないのです。
そういう状態を、あるコーチングの先生はこう言っています。
「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態」
実際に車で二つを同時に踏んでしまったらどうなるか知ってますか?
走行中であれば、上体だけが前につんのめって、止まります。車はアクセルのふかし音とブレーキの擦れる音で悶え苦しむような悲鳴をあげます。(わたしの車はマニュアル車です。一度だけ、走行中にクラッチペダルとブレーキを踏み間違えて、急停車してしまいました。危なかった〜。つまり、自殺行為です)
ブレーキの方が強いのです。どんなに、アクセルを強く踏み込んでもブレーキを同時に踏んでいたら、決して前には進めません。
ランニングの場合だったら、ランニング中にわざと右足と左足を絡ませてみてください。前へ出ようとする右足の前に左足を出すのです。大怪我しますよ。
だから、ブレーキから足を離さなくてはなりません。当たり前のことですけど。でも、その当たり前のことができていない状態が、
転職したくてもできない状態なのです。
「転職は難しい」「自分の能力では再就職は不可能だ」
そういうブレーキを外さなくてはならないのです。
次へ進むためには、いまを捨てなければなりませんからね。やっとの思いで手に入れた現状を捨てる勇気がない。と、言うより、不安で仕方がない。
なぜなら、あなた方には、不安という感覚がまるで梅雨時の湿気のように全身にまとわりついているからです。
また、あの苦労をもう一度するなんて耐えられない…。
でも、それは、ただの錯覚です。
そう思い込んでいるだけです。もっとわかりやすく言うと、
転職は難しいと刷り込まれているだけなのです。
子供のころから、ずっと、周りの大人から、
「不景気だ。就職は大変だ。早い段階から準備しておけよ。就職できるだけありがたいと思え」
「いまの会社が、おまえにとって、最高の場所なんだ。ここで、ダメなやつは他に行ってもダメだ。ここにいろ。ここにいろ。我慢していたら、いつか流れがよくなる。つらくてもここにいろ…」
そう言われ続けて刷り込まれてきたのです。
そんな言葉は、ただの幻聴です。いっときの耳鳴りです。そんな想いは、ただの妄想です。環境が変われば、一瞬のうちに簡単に消えてなくなります。
そんな妄想を大事に大事に抱え込んでいて、なにかいいことありましたか?
得をしたことありましたか?
転職はとっても簡単です。
「転職ってやってみたら実は簡単なんだよね」
わたしたちバブル世代は、そう考える人がたくさんいます。
転職は簡単だと。
なぜなら、就職活動にあまり苦労してないからです。最初の就職で、とりあえず自分がやりたいと思っていた職に就けた人がほとんどですから、辞めるときにもそれほど抵抗がないのです。
わたしは、どちらかと言うと、「義理」とか「ご恩返し」とか「人情」とか、考え方の古い人間なので、辞めるのにかなり苦しみました。
一番、苦しかったのは、苦しいときに味方になってくれた先輩や上司に、辞める決心をしたことを伝えると、
「裏切るのか?」
と、言われたときでした。
この言葉は本当にきつかった。辞めたとき、
「自分は裏切り者になったんだ。だから、次の仕事でも信用してもらえないかもしれない…」
そう思いました。
あの当時、バブルが弾けて間もないころ、バカ騒ぎしていたとき会社の同僚や上司は「みんな仲間」、という意識がものすごく強かったのです。その「仲間」から景気が悪くなったからと、いち早く抜けようとしたわたしは、一部の本当に仲の良かった数人を除いては、ほぼ全員から「裏切り者」扱いでした。いまはそんな裏切りものに対してはシカトかもしれませんが、当時は、”よってたかって”でした。
「おまえ、人として最低だな」
「おまえみたいなやつはどこに行ってもうまくいかないよ」
「今後、どこで働いてもおまえを信用してくれる人間なんていないよ」
「おまえは先輩も友達も裏切ったんだからな。そのことを一生忘れるな。覚えておけ」
「一生俺の前に姿を見せるな。おまえをみたらなにをするかわからなくなる」
あるとあらゆる罵声を浴びました。
もうこの人たちとは一生会えないんだな…。そう覚悟しました。
しかし、それから1年もしないうちに、わたしに罵声を浴びた人が一人辞め、二人辞め、3年後には大半の人が辞めていました。わたしに浴びせたあの罵声はいったいなんだったのか?
ちなみに、その会社を辞めてから、結婚式に唯一、一人だけ先輩が来てくれましたが、それ以外の人とは、その後も誰一人とも会っていません。
最終的に、その会社は消滅しました。つまり、あの当時、あの会社にいた人全員が転職をしたことになります。
会社に残りたい人間の方が、辞めたい人間より多い場合、辞めるときに、
「裏切り者」
と、言われます。
会社を辞めたい人間が、残りたい人間を上回れば、
「おまえ、どこまでバカ正直なの?沈みゆく船と運命を共にする船長気取りか?」(実際に言われた言葉です)
と、言われます。
人間は、少数派を非難する生き物なのです。これは、ただの動物的本能のようなもの。真面目に聞くだけ損です。
どんなにしがみついていても、会社がなくなったら転職するんです。会社はなんの保証もしてくれませんよ。
「あれだけ会社に尽くしたのに」
そういくら訴えても何もしてはくれません。
どうですか?そう考えたら、辞めることって簡単じゃないですか?
わたしは、転職とは、
「お互いに公認の裏切り行為」
だと、思っています。
会社側からしてみたらそうですよね。何もできないところから育てたのに、恩を返さないでスキルと給料だけもらって、いなくなるんですから。勝手なものです。でも、会社だって潰れる時は潰れる。リストラするときにはリストラするのです。
だから、
お互いさまです。
上司、先輩、同僚の「恩」や「義理」は、とても大事なことだけど、「恩」や「義理」のために自分の人生を台無しにする必要はまったくないのです。
転職できるかできないかは、能力の違いではありません。思い込みの違いだけ
簡単に転職できる人と、できない人の違いは、
不安と感じるか、楽しみと感じるか
この違いだけです。
だから、転職したくても、できない人は、
「転職は楽しみだ」と、自分に思い込ませればいい。
これだけです。
わたしたちバブル世代と転職できない世代の違いは、なんですか?
社会に初めて出た時代は違えど、いま、生きている時代は同じです。
いまの世、数年前よりは少しはよくなったかもしれませんが、一般庶民の生活は大してよくなってはいませんよね。
あなた方の同期の方々で、転職ごとにスキルアップしていっている人、転職しないで、ひとっ飛びに起業して成功しておられる方々は、わたしたち世代以上におられるでしょう?
もし、そういう同世代の成功者は、「あれは別次元の人間だから比較できない」そう思っておられるなら、いまのわたしたち世代と比較してみてください。
どうです?
ロートルもロートル(ロートルとは中国語で年寄りという意味です。)単なるジジイとババアです。
転職にはどちらが有利ですか?
あなたがたの方が断然有利なんです。
それでも、わたしたちの方が、転職に対して不安を抱いてはいません。
なぜだと思います?
「転職は楽しみだな〜。どんな世界が待っているのかな〜」
そう思い込んでいるからです。
そう思い込めれば、どれだけ気持ちが楽になるか。気持ちが楽になると、どれだけ体が動くか。体が動くから、転職活動が楽しくなるのです。しかも、かつては本当に自分の足で仕事を探さなければなりませんでした。でも、いまは、携帯電話もネットもあります。
「転職活動って、なんて楽なんだ〜」
そう思い込んでいるだけなのです。
やりたいことが見つかったら、チャンスを見逃さない
ただ、そう思い込むためには、最低限の努力は必要です。
「転職は楽しみだ」
そう思うだけでは、やりたいこともないのに楽しくて高収入の仕事は舞い込んではきません。
「他にやりたいことは思いつかないけれど、いまの仕事がいやだから辞めたい。でも、転職は楽しみだ」
字にするとわかりやすいと思いますが、どうですか?言ってることチンプンカンプンですよね。
転職する大前提として、
わたしはこういうことがしたい!
と、いう強い熱意は必要です。
「この会社に転職するぞ!」まで、絞る必要はありません。そこまで目標を絞ってしまうと、返って、その思いが叶わなかったとき、いとも簡単にその熱意が断ち切られてしまう恐れがあるからです。
だから、
わたしはこういう仕事がしたい!
こういう分野の職に就きたい!
そう思い込む。そして、イメージする。そうしたら、必ず、仕事の方からやってきます。
これ、どこかで聞いたことあるセリフだと思いませんか?そうです。最近、流行っている「引き寄せ」です。
でも、これ、本当に引き寄せられるんですよ。だって、スポーツ選手がみなさんやっているイメージトレーニングと同じですから。
「でも、スポーツ選手はそれだけの努力を積み重ねていますよね?ずっと一つのことを想い続けて、実行していますよね。今までなんの努力もしてこなかった人間が、急にこれをやりたいと思って、それを思うだけで向こうからやってくるなんて信じられないんですけど」
そうですね。良い質問ですね。わたしも最初は信じられませんでした。
でも、思うだけで、本当にやってくるのです。向こうから。「ちーすっ!」って、ふわふわ軽い感じで。
ここ大事です。ものすごく。
そうです。きっかけは、フワフワ軽い感じでやってくるのです。
よく聞くでしょう?
「いま思うと、あれがきっかけになるとは思わなかった。気がついたらあれよあれよという間に話が進んでいた」
って話。
「ヤッホー。こっちこっち。気がついて〜。きたよー!わたしがあなたの求めていた次の仕事ですよ〜!」
なんて、大げさにやってはきません。
求めてイメージしたら、それが、あるきっかけでふとやってくる。
要は、フワフワ軽い感じでやってきたそいつが、自分が求めていた相手だと気付くか気付かないかが、大事なのです。
つまり、
チャンスはそこかしこに転がっている。そのチャンスを見逃してはならない。
と、いうことです。
そのためには、
なにをやりたいのか?できれば明確にイメージすることが大事なのです。
考えてもみてください。なにをやりたいか?明確にイメージできるようになったら、あなただったらどうしますか?
とりあえず、ネットで調べますよね。その仕事に就くにはどんな資格が必要か?どんなスキルが必要なのか?専門学校に通う必要があるのか?
調べたことで、ちょっとだけ知識がつきますよね。街を歩くと、自分のやりたい仕事に関わることに目が行きますよね。目が止まりますよね。看板をみますよね。ホラッ。それだけで、一歩。ほんの小さな一歩だけど、確実にあなたはその仕事に近づいたんですよ。引き寄せたんですよ。
「え〜?それを引き寄せって言うんですか?なんか当たり前のことすぎて、感動しないんですけど」
だったら、あなたは、本当はその仕事がやりたくはないのかもしれませんよ。
自分が「これをやりたい!」と、思っていて、願っていて、街を歩いていたら、その仕事の募集広告が目に入ったとしましょう。しかし、いかんせん給料が安い。
「ん〜。この仕事はやりたいけど、給料がな〜」
そう思ったら、本当はこうかもしれませんよ。
あなたは、その仕事がやりたいのではなくて、自分が最低限、稼ぎたいと思っている給料の貰える仕事に就きたい。希望の額がもらえて、あわよくば好きな仕事だったら、なお最高。
つまり、優先順位は、
1、希望の給料
2、やりたい仕事
そこをしっかり理解できてないのかもしれませんよ。そこを間違えていたら引き寄せられませんよ。自分をしっかり理解できていないと、せっかくのチャンスを逃しますよ。
だから、自分をもっと、理解してください。
なにがやりたいのか?なにが欲しいのか?
次回は、転職のスペシャリストであるわたしの奥さん、風茜さんのエピソードです。
続きは、できない女のスパイラル〜転職できない女2転職ばかりの妻、風茜の場合1をご覧くださいませ。
(執筆者:心の冷えとりコーチ 風宏)
風 宏(Kaze Hiroshi)
心の冷えとりコーチ
冷えとり歴13年目。靴下6枚ばき、半身浴20分。最近お酒がやめられるように変化した2015年2月4日より、女性のための問題を解決するブログを開始。2016年9月GCS認定プロフェショナルコーチ資格取得。女性のための心の冷えとりコーチング講座も開催。