風宏の心の冷えとりコーチング PR

パワハラで退職させられた女性の選択|上司が追い込むパワハラの実態2

記事内に商品プロモーションを含む場合があります
SPONSORED LINK

パワハラで退職に追い込まれた女性は、どのようなパワハラの手口で、退職に追い込まれ、心を壊していくのでしょうか?

そして、そんな会社にしがみつく意味があるのでしょうか?

今日の記事は本当にあったある女性へのパワハラから学びたいと思います。

パワハラをされていたNさんのその後

わたしは、Nさんという女性が、男性上司から受けているパワハラについてのエピソードを、

男性上司のパワハラ2 〜”暴力女”戦後の副作用〜

で、書きました。どんな内容だったか簡単に説明しますと、

社員50名ほどの、ある食器メーカーに勤めるNさんの話でした。

Nさんは、同僚女性Aの一方的な勘違いで、発注ミスを咎められ、罵倒され、頭を叩かれるという事態に巻き込まれました。そもそも発注ミスをしたのもAなのに、その後、Aは謝罪すらしなかったのです。Nさんは、事態を大きくするつもりはありませんでしたが、その現場を目撃していた同僚が周囲に話したことで噂が男性社長の耳に届きます。

しかし、男性社長は、Nさんを呼び出しますが、その噂を流したのはNさんではないかと疑い、所詮女性同士の痴話喧嘩にすぎないという態度で真面目に取り合ってはくれません。Nさんが、署名捺印したAからの謝罪文を要求すると、男性社長は一旦は引き受けますが、最終的にNさんに手渡しのは、パソコンで書いた捺印のない謝罪文でした。

Nさんは、「捺印もお願いします」と、抗議しました。しかし、男性社長は、「自分が動いてAに謝罪文を書かせたのに、それでも納得しないのか!」と、激怒。終いには、Nさん(の考え方)がちょっとおかしい。真面目すぎる。余裕がない。心療内科を紹介する。などと攻めて、追い込んでいきました。

わたしはNさんとは昔からの付き合いで、能力の高い、それでいて柔軟性の高い、かなり優秀な女性だと知っています。

わたしは、Nさんにこう言いました。

Nさんの会社の社長は、次のタイプである。

◯社長という権威をふりかざすタイプの社長であるということ。

◯パワハラがなにかを全くわかっていないタイプの社長であるということ。

◯傍若無人にやりたい放題の人間が社長をやっている会社だということ。

◯社長に逆らうと、クビになる会社であるいうこと。

それでも、この会社でキャリアを伸ばしたいですか?

Nさんは、「会社を辞めたくない」と、言いました。だったら、

「そんな社長の元でも会社を辞めず出世を望むなら、迎合しなさい」

そうアドバイスをしました。

Nさんは直筆の謝罪文を社長にわたし、社長への態度が非礼だったことを認めます。(もちろん、表面上でのことです)社長は、Nさんのことを気に入り、Aは他部署へ移動させられ、とりあえず、めでたしめでたし。と、いう結末でした。

その後、Nさんはどうなったと思いますか?

先日、Nさんから久しぶりに連絡がありました。

Nさんは、食器メーカーを辞めていました。

そして、現在は起業して、小さいながらも事務所も立ち上げ、目標に向かって始動したばかりでした。

「いま思うと、なんであんな会社にしがみついていたんだろう」

そう、言います。

ではなぜ、Nさんは会社を辞めたのか?

原因は、やはり、パワハラ。社長を中心とした男性社員からのパワハラでした。

PAK72_kirainajyousi20140810134221-thumb-1000xauto-18128

パワハラされていたNさんの選ぶ会社は男性上位女性下位の会社ばかり

Nさんは、仕事のできる女性です。Aのような暴力女とのトラブルに巻き込まれたり、社長から非難されたりと不幸続きでしたが、その後は、順調にキャリアを積んでいました。元々、男性社員からも頼られ、女性社員からの信頼もあつい。彼女が普通に働き、普通の会社であれば、普通に出世していたでしょう。

しかし、先ほども書きましたが、四重苦の社長がトップに居座るような会社です。

その下に控えている男性社員もやはり同じようなタイプが多い。それは、社長が、自分と同じようなタイプの男性社員ばかりを採用し、上に引き上げているということです。

その結果、この会社には社長以下、男性社員15人中管理職12人。それに対して、女性社員35人中、管理職は一人もいないということになっていました。一番長い入社15年目の女性社員ですら、平社員です。

まあ、ここまで、男性上位女性下位が露骨な会社も珍しい。そう思っている方は、世の中のことが全然わかっていない。

世間に注目されるような大きな会社。いわゆる上場企業やIT系、外資などは、男女雇用機会均等法がきちんと守られているのかもしれませんが、非上場の小さな会社では、これはいたって普通。これが現状です。

ちなみに、わたしがお世話になっている編集部。こちらの会社はいわゆる業界きっての大手ですが、わたしがお世話になった25年間で、一緒に仕事をした女性で役職についていたのは、わずか一人でした。25年間で一人です。

これが、現実なんです。

パワハラ社長は味方と思わせてズドンと落とす

そんな中、Nさんは、社長の覚えもよく、初めての女性管理職への道を順調に歩んでいました。それを、阻んだのが、男性管理職の瀬古井さん(仮名)だったのです。

瀬古井さんは、社内の業務全体を統括管理する管理部の部長をやっていました。社長からの信頼は絶大でした。年齢はNさんと同じ。入社年度は瀬古井さんの方が古くNさんは中途採用だったので、もともと立場はNさんより上です。ただ、年齢が同じ、仕事もよくできるということで、部署は違えど、瀬古井さんはNさんを大変重宝し、難しい案件があれば、Nさんを頼るという関係でした。

瀬古井さんは、男性上位のこの会社にあって、比較的リベラルな考え方の男性社員というのが、女性社員の大方の見方でした。上から目線で物を言うことはなく、わからないことは相手が部下の女性だろうと、

「わからないので力を貸してください」

と、頭を下げられる上司だったのです。自分から声をかけてアルバイトの女性を食事に誘ったり、自分からプライベートな相談を女性社員にするようなところも好感を持たれていました。数少ない”理解ある男性社員”の一人です。

だから、女性社員も瀬古井さんには心を許して、会社の問題点をはっきり言ったり、社長の悪口などをよく言っていました。Nさんもその一人。

そんなとき、Nさんが、役職に就くかもしれないという噂が立ちます。社長が瀬古井さんを含めた役員を集めての会議のときに、新しい部署を増やして、そこの責任者をNさんにしてはどうかという提案をしたのです。

瀬古井さんは、すぐにNさんに話しました。

Nさんはもちろん大喜びです。

「ただ…」

瀬古井さんは、こう続けました。

「Nさん、前にAさんと揉めたでしょう。あのあと、Aさんと仲直りしたの?」

「Aさんがわたしを避けたままだから、してませんけど、仕事のやり取りは普通にやっていますよ」

「それだと、ダメなんだよ。やっぱり、そこのところが引っかかっている役員がいて、トラブルを起こすような女を役職に就けるのはどうかとか言い出すおじさんがいてさー」

「そうですか…。でも、だからといって急に仲良くするような白々しいことはできないし…」

「そうだよね。まあ、僕の方からも社長と相談してみるから」

「ありがとうございます」

それから、しばらくして、また変な噂が流れます。人事異動を前にして、瀬古井さんの下で働く管理部の女性社員・乱子(仮名)が別の部署に異動になり、代わりにNさんが管理部に異動になるという話でした。

乱子さんは、いわゆる暴言女で、自分のミスも全て他人のせい、業務中に平気でSNSに夢中になる。トイレでのガールズトークですら男性上司に告げ口するなどなど。とにかく口の悪さ、素行の悪さはピカイチで、抗議しようものなら、

「うるせえブス!」「頼むから死んでくんない?」「子どもの風邪で休むなんて最低。もっと強い子に育てられないの!」「派遣に全部押し付けちゃえばいいじゃん」

量も質もピカイチの悪質さで、会社の問題児でした。そういうこともあって、社長から直々に、女性から支持されている瀬古井さんが面倒を見るようにと管理部に異動してきたのが1年前だったのです。しかし、瀬古井さんでも彼女をコントロールすることはできません。

Nさんは中途採用で入社したときから、そもそもなぜ、乱子さんが、社内でこんなに幅を利かせているのかわかりませんでした。とにかく、まったく役に立っていないのです。

その乱子さんと自分が交換という形で異動話が進んでいるという噂を耳にしたのです。役職に就けるという話をつい先日、聞いたばかりなのに、あまりに急転直下の話にNさんは完全に気が動転してしまったといいます。

Nさんは、瀬古井さんに事の真相を聞きます。すると、瀬古井さんは、

「これは絶対に秘密なんだけど、ずいぶん前だけど、社長と乱子はデキてたんだよ。もちろん社長には妻子があるからバレたら大変なんだけど、乱子は、その立場を利用してやりたい放題じゃないかって。僕もその当時のことは知らないから、あくまで又聞きなんだけど。だから、乱子を辞めさせることができない。定期的に部署を異動して社員みんながまんべんなく犠牲になっているってことらしい」

「だからって、次はわたしの順番なんですか?」

「だって、仕方ないじゃん。社長命令だし」

仕方ないって、仕事を一生懸命やってきた人間が積み上げてきた仕事を取り上げられて、社長の女だかよくわからない仕事のできない女の穴埋めをさせられるんですか?

それが会社だよ。そういう人事もあるってこと。こんなのどこの会社にもあるでしょう。今回はそれが、一番、会社として丸く収まるんだよ。社長がそう言うんだよ。だから、役職に就くのは、次の異動までは我慢して。次は大丈夫だから」

「納得できません。社長と直に話をさせてください」

「それはやめたほうがいい。Aさんの件でも社長と直に話してNさんは怒らせてしまったでしょう。僕のほうから言ってみるからここは抑えて」

ELL85_takaonotonel20140904165524-thumb-1000xauto-17645

結局、Nさんは、管理部に異動。暴言女の乱子さんが、Nさんのいた部署に異動になりました。管理部にいた女性スタッフは大喜びでNさんを大歓迎で迎えます。しかし、Nさんはどうしても納得ができませんでした。そして、辞令を受け取りに社長室に入ったとき、直々に社長に聞いたのです。

社長の口から出た言葉は、それはそれは予想外のものでした。

「瀬古井から、乱子さんと変えてはどうかという提案があったから。Nさんも納得しているって聞いたんだけど。おれとしては本当に感謝しているんだけど、違うの?」

Nさんは激しく動揺しながらも、

「この異動には納得できません。他の人ならまだしも、なぜ、わたしと乱子さんなんですか?」

「瀬古井も言ってたけど、それが一番それぞれの部署が円滑にいくんだよ。ここはさ、会社のためだと思って我慢してくれないかな。僕は将来的にはあなたに管理職になってもらいたいと思っているから頑張って欲しいんだよ。ただ、それに反対している人もいるから、いろいろと時間がかかるんだよ。わかってよ」

「反対している人というのは瀬古井さんですか?」

「あいつは男のくせに細かいからね〜。瀬古井とはうまくやれてるって思ってたんだけど、案外そうでもないみたいだね。あいつに嫌われるとあとが面倒臭いよ。まあ、しばらく管理部で頑張ってよ」

Nさんは、瀬古井さんへの怒りで言葉を失いました。

7a65297273f7df80d935c8c7f513e2df_m

そこから始まる本当のパワハラ

Nさんは、瀬古井さんに食ってかかるのは止めました。そうなると、もう瀬古井さんの思う壺だからです。

つまり、瀬古井さんは最初からNさんの味方でもなんでもなかったのです。

使えない駒である乱子さんを外に出して、使える駒としてのNさんを手に入れるため、そして、Nさんを役職に就かせないための方便だったのです。

その証拠に、統括に異動してからのNさんは、瀬古井さんから、かなり辛い当たりを受けることになります。

そもそも、Nさんは食器の専門家としての中途採用でしたから、外部の人との交渉事や、この会社の内部システム的なことをまったく知りません。管理の仕事は、エクセルやパワーポイント、経理ソフトを使いこなせなければ意味がないのです。Nさんはそれがまったくできませんでした。今までのキャリアで経理や庶務的な仕事をまったくやったことがない。そこを、瀬古井さんは攻撃してきたのです。

「なんでエクセルを使えないんだよ。そんなOLいないよ!今日中に全部覚えて。で、この資料を全部打ち込んどいて」

そう怒鳴って大量の資料をドカンと机に置いていく。

「全然わからないんで、少し、勉強する時間をください」

Nさんがそう言うと、すぐにキレて、

「会社は学校じゃないんだよ!なんでそんなこともできないのに、管理職になれるなんて思ったんだよ。仕事なめんなよ!」

そして、女性社員たちに、

「こんなの教える必要ないから。できて当たり前なんだから、教える時間なんて会社にはない」

Nさんはすぐに管理部で浮いた存在になりました。

人間こうもわかりやすく、変わるものでしょうか?

変わるものなんです。

瀬古井さんは、Nさんがいかに使えないか、男性社員、女性社員たちに触れまわりました。当然、

「なんだ、結局、他の女子社員より仕事ができないんだ」

そういう空気になるのは簡単でした。

Nさんは、精神的に参ってしまいました。

数日後、PCに向かっているとき、突然、めまいに襲われ、倒れてしまったのです。早退して病院で診てもらい、その診断結果は、

”メニエル病”

すぐに、MRIやCTスキャンで頭の画像解析をしますが、特に異常は見られません。最終的な診断結果は、

極度のストレスが原因による、メニュエル病で1ヶ月の静養が必要」

と、いうものでした。しかも、

「このまま我慢して会社に行き続けたら鬱(うつ)になる可能性もあるから、仕事のことは忘れてしっかり休養するように。いま、しっかり休まないと鬱になってからでは遅いですよ」

自分とはまったく関係ないと思っていた、”鬱”という言葉を聞いて、Nさんは恐怖を感じました。

翌日、診断書を持って、頑張って会社に行ったものの、瀬古井さんは、

「要するに女性がよく起こすめまいでしょう。そんなのすぐに慣れるんだよねー。で、いつから来れそうなの?」

同僚の女性社員も、

「わたしたちの年齢になると多いよね。わたしも前になったけど、頑張って休まなかったからね。メニエルは休んだらダメだよ。辛くても身体を動かしていたほうが早く治るから。だから、絶対休んじゃダメ」

そして、こんなメールも、

「わたしもサボる口実に使ったことある。Nさん、それは長期間休む理由になりませんよ。ウソをつくならもっと上手なウソをつかなくちゃ。そんな理由じゃ誰も同情しませんよ」

これらの言葉で、Nさんは完全に戦意喪失に陥りました。

なぜなら、あることに気づいたからです。

それは、

「わたし、みんなから嫌われていたんだ…。わたし、会社員に向いてないかも……」

cf7f57acd2a35ea192c87ef22605ddf9_m

うつ病で休職する社員に全員の前で挨拶をさせる会社

休んで一週間が経ったある日、会社からNさんの携帯に電話が入ります。同僚の女性社員からでした。

「明日、緊急の朝礼があるから、絶対に出社するように伝えろと言われたんですが、来られますか?」

「わたしのことでですか?」

「それはわからないけど、必ず出社するようにとのことです。頑張って来たほうがいいと思います」

「わかりました。なんとかします」

翌朝、Nさんはフラフラする目眩と戦いながらなんとか出社します。青白い血の気の引いた表情で出社したNさんを、瀬古井さんは完全に無視。なんの言葉もありません。

「わたしはこんな人間を信頼していたんだ…。なんて人を見る目がないのだろう」

つくづく自分が嫌になります。

やばいです。鬱の兆候です。ことあるごとに自分を責める。この流れが止まらなくなるのです。

社長と、一人の男性社員が現れました。Nさんはこの男性社員の顔と名前は知っていましたが、ほとんど口を利いたことはありませんでした。とにかく真面目で、振られた仕事は決して断らず、どんどん仕事を溜め込んでしまうタイプだという話を聞いたことはありました。

二人は全社員を前に立ち、社長が口を開きました。

「実は、彼はうつ病になってしまって、明日からしばらく休職します。皆さんにどうしてもご挨拶がしたいというので、こうして集まってもらったわけです。では、◯◯くん、どうぞ」

「みなさん、申し訳ありません。明日からしばらくお休みをいただきます。なんとか治して戻ってきますので、それまでお許しください。社長は、挨拶なんかしなくてもいいって仰ってくださったのですが、わたしが挨拶させてくださいとお願いしました。ご迷惑をおかけします」

「はい。では、そういうことなので。◯◯くん。しっかり治して戻ってきてくださいね。以上です」

なんだこの光景は……。

呆然としたのはNさんだけではありませんでした。どう反応したらよいものやら、全員が黙ったまま、しばらくその場に立っていたそうです。

Nさんは、小さな声で隣の女性に聞きました。

「なんで、うつの人にわざわざ会社に来させて挨拶をさせてるの?やばくない?」

隣の女性はこう言いました。

「だって、どうしても挨拶したいって、自分から社長にお願いしたらしいよ」

「鬱の人が、自分から大勢の人の前に立って、『自分はうつです」って宣言する?無理やり呼ばれたんでしょう?」

「そんなことないらしいよ。本当に自分から来るって言ったって聞いたけど」

「誰が言ってたの?」

「瀬古井さん」

「ああ…。だからって、会社に来させる?社長が、プレッシャーをかけたんじゃないの?」

「なんのために」

「本当は休職じゃなくて、退職させたかったんじゃないの?」

「そんなことないんじゃない?わたしもよくわからないから…」

明らかに、異常な光景なのに、この人たちは、そうは思わないんだ。会社の中にいると、そういう感覚さえ麻痺してしまうのか…。

Nさんは、このとき、決意しました。

こんな会社、退職しよう。

OHT86_yugurenosorat-thumb-1000xauto-12373

パワハラから体調を崩して休職したその実態とは?

そう決意した翌日。まさにピンポイントのタイミングで社長から電話です。

「これは一つの提案なんだけど、3ヶ月休職して様子を見るというのはどうかな?て、いうのも、いつまで休むということをはっきり言ってもらわないと、君が抜けたぶん、どうしても業務が滞るんだよ。3ヶ月の休職だったら、その間、短期のアルバイトを雇えるし、どうだろう?」

「はい…。申し訳ありません。検討してみます」

「で、休職する場合、こちらからその…、休職をお願いしたとなると、いろいろ問題があるので、君の方から申請したという形にしてもらえるとありがたいんだけど…いいかな?」

「つまり、会社が休職を強要したということになるからですか?」

「いや、そうは言わないけれど、そう取られる可能性もあるんでね〜。でもNさんのためにもそれが一番良い休養になると思うんだよ」

「はい。わかりました」

「じゃあ、Nさんから社労士さんに電話してくれる?電話したらわかるように手はず整えておくから」

Nさんはここ数年間、まったく有給休暇を取っていなかったので、2、3ヶ月休んでも普通に給料をもらえるはずです。でも、休職届を出し、それが受理されると、会社は給料を支払う必要はありません。Nさんは健康保健から、日額の3分の2に相当する額の疾病手当て金を支給されるのです。

会社にとっては、早い時点で休職してもらったほうが都合が良いのです。

Nさんは、思いました。

おそらく、こういう形でうつ病の男性社員も挨拶をさせられたのではないかと。

Nさんは、社長の指示に従い、3ヶ月の休職届けを出します。そして、3ヶ月が経過するのを待たずに退職しました。

退職して、初めて気づいたそうです。

自分は、いったい何にしがみついていたんだろう…。

会社で出世することに何の意味があったんだろう…。

人を信頼していたから、裏切られたときはきつかった。でも、本当はそうじゃなかった。

自分は裏切られたんじゃない。わたしが勝手に人や会社に依存していたから、勝手に多大な期待を寄せていたから、真実を突きつけられて、それを受け入れることができなかった。そのことに気づくことができた。

わたしが勝手に会社に依存しすぎていたから、裏切られたという強い勘違いが自分を苦しめた。 

今までわたしは、ビルのワンフロアの狭い空間の中がわたしの人生のすべてだった。そう考えると恐ろしい。

会社を辞めるイコール、自分の人生は終わると思った。

会社を辞めたとたんに、空が見えた。世界が広がった。

確かに、食べていくだけでもいまは辛いです。でも、世の中に本当にはたくさんの仕事があって、いまは、やりたいと思うことが自由にできる。

これが、Nさんのエピソードです。

(執筆者:心の冷えとりコーチ 風宏)

200655674d4e3b011069db9c0c585575_m

Nさんは私の心の冷えとりコーチングのクライアントの女性でした。現在は、環境を変えて新しい仕事で活躍されています。絶対に自分に合う場所は探せばあるのです。(Nさんには記事にすることの許可を得ています。)

心の冷えとりコーチングはこちらもご覧ください。心の冷えをとって、温かくなりませんか?

https://rescue-joshies.com/rescue-joshiescoating2/

風宏(Kaze Hiroshi)
この記事を書いている人

風 宏(Kaze Hiroshi)

 風宏

心の冷えとりコーチ

冷えとり歴13年目。靴下6枚ばき、半身浴20分。最近お酒がやめられるように変化した2015年2月4日より、女性のための問題を解決するブログを開始。2016年9月GCS認定プロフェショナルコーチ資格取得。女性のための心の冷えとりコーチング講座も開催。