「イライラしなくてもいいですよ〜」
「一生懸命にならなくてもいいんです〜」
「笑っているお母さんが一番なんですよ〜」
「もっと力を抜いて〜、もっと気楽に子供と向き合えばいいんですよ〜」
「怒ってはダメです。叱るのです。感情的になってはダメ。冷静に叱るのですよ」
それができないからイライラしてるんだよ!お母さんは!
イライラしてなにが悪い!
イライラは一生懸命の証である!
今日の記事は、お父さんにも読んでもらいたい子育てについてのお話です。
子育てのイライラは一生懸命の証
誰だって、子供に対してイライラしたくない。あれやこれやガミガミ言いたくない。眉間に縦皺を寄せている顔なんか見せたくない。
本当に褒めるだけで子供が伸びるなら、永遠と褒め続けます。
叱るってどういうこと?何度言っても言う事を聞かない子供に、どういうふうに叱ればいいの?
それが、わからないから感情的に怒ってしまうんです。
いけないことはわかっている。
怒りたくて怒っているんじゃない。誰も感情的に怒りたくて怒っているんじゃない。気がつけば、感情的になっている。気がつけばキレている。そんなことはわかっている。後悔だってしている。なんとかしたいんです。
だから、お母さんはみんな悩んでいるんです!
「わたしは、イライラしたことなんて一度もないですよ」
「叱ったことなんて一度もないです」
「うちは褒めて伸ばす子育てです。いい子に育ってますよ」
わたしは、そういう言葉を堂々と吐けるお母さんにひと言、申し上げたい!
それって、無関心なだけじゃないんですか?!
それって、子供の奴隷になっていませんか?!
本当に、真剣に、子供と向き合ったら、イライラすることだって、キレることだって、ある。
それが当たり前だと思います。
だって、子供は、
自分とはまったく別の人間なんですから!
子供だって、一人のれっきとした人間なんですから!
しかも、子供はまだ、経験もなければ、言葉も、モラルも、常識も知らない。なにが正しくて、なにが正しくないか、全然わかってない。
そんな子供に、まともな人間に育ってほしい。間違った道にいかないようにしたい。礼儀正しい子になってもらいたい。いじめられっ子にならない強い子に育ってほしい。いじめっ子にならない優しい子に育ってほしい。
でも、本当に自分の子育ては正しいのだろうか?
本当に、このやり方で、この子は、正しい人間に育ってくれるのだろうか?
少なくとも、お母さんは自分が正しいと思っている方法を選択してやってみるしかない。
その方法で、まったく言う事を聞いてくれない。
まったく、優しい子に育ってくれない。
どうして乱暴な子に育ってしまうのだろう?
「どうして?……ママの言う事を聞きなさい!!!」
キ〜ッとなって、頭に血が上って、気が付いたら、叩いていた。
わたしにだって、経験あります。(お尻を叩いたことが3度あります)
子供が涙を流すまで、怒鳴り続け、
「ダメだ、自分。ここで止めなきゃ…」
と、思っても、止まらず、怒鳴り続け、最後に大粒の涙を流す我が子を見て、さらに、拍車がかかって、
「ダメだ。もう止めなきゃ。これ以上怒ったらダメだ。頼む!止まってくれ…自分」
そう思っても、怒鳴り散らす自分の声が止まらない。
そんな自分の吐き出す言葉を、子供の泣き声を、冷静に聞いているもう一人の自分がいる。
それを”理性”というのなら、そんなところで黙っているんじゃなくて、出てきて言ってほしい。
「やめなさい。子供には怒鳴ってはダメだ。冷静に叱りなさい。きちんと言ってあげれば子供はちゃんと理解してるから」
そして、子供が泣き疲れて眠ってしまってから、どうにもならない後悔、反省、悲しみ、憤りが襲ってきます。
「もう二度とあんな八つ当たりのような怒り方はしない。決して!決して!」
そう決意しても、時間が経つとすぐに繰り返してしまうのです。
わたしもそんな親でした。
子育てのイライラがあるから、反省があり、次へのステップがある
たとえば、
なにが正しくて、なにをやれば正解かなんてわからないから、そんな自分にイライラする。
これって、自分の大好きなスポーツ、趣味をやっている時と比べてみてどうですか?
ストレス解消のため、純粋に楽しむためにやるスポーツや趣味でも、うまくいかないとイライラしますよね。
プロスポーツ観戦をしていても、ラケットでコートを叩いたり、ベンチを蹴飛ばしたり、観客のヤジにやり返したり、うまくいかなければ、一流スポーツ選手だって誰だってイライラするんです。
そのイライラがあるから、次はどうすればいいのか、人は悩んで、考えて、自分なりの正しいと思える結論を導き出す。そして、新しい方法を選択実行して、それでもうまくいかなければまたイライラする。
その繰り返しなんです。
でも、そうやって、そういう試行錯誤を繰り返しているうちに、自分では気づかないかもしれないけれど、確実に前に進んでいる。
確実に、お母さんは、正しい子育てをできるようになっていくんです。
だから、イライラを否定しないでください。
大切なことは、
イライラしないためにはどうすればいいか? ではなくて、
そのイライラも子供はしっかり受け入れてくれている。という事実を、
しっかり理解する、ということです。
それは、つまり、
子供を一人の人間として、認める。
と、いうことにつながります。
親と子の間にも礼儀がある
子供に八つ当たりをしてはいけません。絶対に、手をあげてはいけません。
でも、どうしても、八つ当たりしてしまうこともある。
手をあげてしまったことも、一度や二度はあるでしょう。
「なんでわからないの!」
て。
でもね。子供はわかっているんですよ。
そんなお母さんの気持ちを子供はわかってくれています。
子供はそんなお母さんをじーっと観察しています。泣きながらも、お母さんの変化を、怒りを、悲しみをしっかり感じ取っているのです。
まずは、その子供の気持ちをわかってください。
そして、その子供の気持ちに感謝してください。
「子供はわたしの気持ちをわかってくれている」
この言葉に確信を持ってください。
子供は、わかっていても、「わかってるよ」という意思表示ができないだけなんです。
ドラマじゃないんだから、
「ママのきもち、ぼく、わかっているからね。泣いてもいいんだよ」
そんな粋な言葉を吐ける子供なんていません。
でも、心のどこかで、そういうの、期待しているんですよね。
だから、
「なんでわかってくれないの〜!キーッ!」
と、なる。
子供を虐待する親がいます。
児童相談所に預けなければならないケースです。
誰が見てもひどい虐待です。
でも、子供は、絶対にそんな親のことを悪く言いません。
友達にも、他人にも言いません。
それが、子供だということを、まずは、しっかり頭に叩き込んでください。
子供は、ただ怖がっているだけではありません。ただ、「いやだな〜」と感じているわけではありません。
そんなお母さんをものすご〜く心配してくれているのです。
まずは、そんな慈愛に満ちた子供の無償の愛をしっかり受け取ってください。
イライラしてもいいんです。
子供に怒りをぶつけることが正しいとは言えませんが、ぶつけてしまったら、謝る。
八つ当たりはしてはいけません。でも、してしまったら、謝る。そして、
しっかり、子供の無償の愛を受け取るのです。
子供がお母さんに向ける愛情は、花と同じです。
ただ、そこにいるだけで、お母さんに一方的な愛を与え続けています。
子供はそういう弱い生き物だということをわかってください。
そのことさえ、わかれば、それでいいんです。
そして、必ず、
「さっきはごめんね」
謝る。
それが、子供に対する礼儀です。
友人知人、仕事でも、イライラして愚痴を言ったり、口論をしたあとは、
「さっきはごめんね」
きちんと謝りますよね。(謝らない人はすぐに改めなさい!)
謝らないと、関係がギクシャクしますよね。
それと、まったく同じです。
子供に対してもまったく同じなんです。
一人の人間に対する礼儀です。
子供が生まれた時に父親の私の決めたこと
では、ここから、わたしが考えて実行してきたことを、書いていきます。
最初に申し上げますが、
わたしのやり方が、正しいか間違っているか、そんなのわかりません。
でも、いまのところ、わたし自身は、間違っているとは感じていません。
もちろん、間違いだったと、あとで気づいたことはあります。
その都度、間違いを修正して修正して、自己反省を繰り返して、現在に至っています。
だから、今現在、わたしが、正しいと思っていることを書いていきます。
これは、あくまで、我が家のやり方です。
「こんなの全然違う!」
と、感じられた方、どうぞ、読むのを止めてください。
我が家では、
娘が生まれる前に、夫婦のルールを決めました。
まず、徹底したのが、
深夜の子育てを夫婦が対等に行うということです。
奥さんは、仕事をしていました。
わたしも仕事をしています。
奥さんは産まれる3ヶ月前から産休を取りました。その後育児休暇をとって、合計1年間。
ちなみに、わたしも産休を取りました。生まれてから3ヶ月間。(これが限界だったから)
その理由は、
わたしの親(九州在住and高齢)にも奥さんの親(妹夫婦と同居で、妹夫婦にも3ヶ月前に子供が生まれたばかり)にも、子育ての手伝いを頼めなかったからです。
と、なると、
わたしが手伝えないとなると、奥さんが一人で子育てをしなければならない。
結果、
産休 ≠ 楽
第一子 = ハッピー ≠ 楽
第一子の子育て = 睡眠不足 = 肉体的ストレス = オッパイ出ない 注意力散漫 思考力低下 = 心的ストレス → 育児ノイローゼ
こうなります。
夫婦がきちんと話し合えば、こういう流れが見えてきます。
だから、
わたしが休み取らないと、にっちもさっちも行かないじゃん。
と、いうことで、わたしは産休をとりました。
是非、お父さんに読んでいただきたい子育てのこと
わたしはフリーの身ですが、出版社と契約を結んでいますから、勝手に休むことはできません。継続中の案件もあります。だから、3ヶ月前には申告しなくてはなりません。
今でこそ、夫の産休に対する理解は増えましたが、10 数年前は、
「はっ?」
と、いう反応でした。
もちろん、そのまま干される可能性だってあります。
でも、天秤にかけたら、
仕事 < 奥さんと新生児
こうなったのです。それだけのことです。
だから、最初から、
「できない。無理!」
じゃ、なくて、一度、天秤にかけてみてください。仕事 or 奥さん、新生児を。
仕事 > 奥さんと新生児
こうなるのって、かなり、勇気がいりますよ。
「俺ってひどい夫だな。ひどい父親だ…」
て、一瞬、思いますよ。
それでも、そうなるってんだったら、それは仕方ありません。でも、一度でいいから天秤にかけてみてください。
自分の本音が見えます。
で、もう一つ。
奥さんの立場になって考えてみるのです。
1日の時間の全てを子育てに当てられる(当てなければならない) = ストレス以外なにものでもない
それが、1年間、続くのです。
自分に当てはめてみてください。
頭おかしくなりますよ。
わたしは、自分だったら頭おかしくなっちゃうよ。
そう思いました。
だから、そうなる前に、奥さんときちんと話し合っていただきたい!
深夜の子育ての分担
人間が、孤独を感じ、不安が不安を呼び、ネガティブな思考をしてしまうのが深夜の時間帯です。
そんな時間をお母さんは、赤ちゃんが母乳を求める2時間おきに起きておっぱいを与えているのです。まだ、おっぱいがたくさん出るお母さんはいい。出の悪いお母さんは、その度に罪悪感に打ちひしがれるのです。
だから、うちは、奥さんが10時頃にいったん就寝し、夜中の3時くらいまでわたしが赤ちゃんをみる。
赤ちゃんが寝入ってる場合は、わたしもその横でうたた寝しますが、たいてい4時頃にはおっぱいを求めて泣き始めますから、そのときに奥さんを起こして交代する。
そういうサイクルでした。
では、おっぱいはどうしていたか?
搾乳機で吸い取って、哺乳瓶に入れておくのです。
うちの奥さんはおっぱいがたくさん出ました。
でも、娘が、そのおっぱいをまったく飲まないのです。
それは、生まれてすぐからそうでした。まったく吸おうとしないのです。食欲がないわけではありません。
哺乳瓶に入れた母乳はものすごい勢いで飲むのです。でも、乳首からはまったく吸おうとしない。
哺乳瓶は自分が一所懸命吸わなくても飲むことができますが、母乳は自分が努力して吸わないと飲むことができない。そのことをすぐに理解して、楽な哺乳瓶でしか飲まない。すっごい横着な赤ん坊だったのです。
奥さんは、ものすごく悩みました。仕方なく、搾乳機でおっぱいを吸い取って哺乳瓶に貯蔵するということをしてましたが、
乳首から直接飲んでくれないと、母乳の出が悪くなります。
「なんで吸ってくれないの!」
赤ちゃんに問いかけても、その答えはわかりません。
奥さんは、赤ちゃんに対してイライラしていました。
でも、こんなときに、「イライラすんなよ〜」なんて言えません。
案の定、母乳はひと月もすると、まったく出なくなりました。
奥さんはものすごく落ち込みました。
でも、出ないもんは仕方ない。
北斗晶さんの名言ではありませんが、本当に、
「でねえもんはでねえんだよ!」
なのです。
こういうとき、奥さんを一番癒せるのは何か?
赤ちゃんのことをまったく考えなくても、心配しなくてもいい環境を与えてあげることです。
ぐっすり睡眠が取れる環境を与えてあげることなのです。
睡眠がたくさんとれているだけで、お母さんは、赤ちゃんに対してイライラしなくてすみます。
夜ぐっすり眠れると、朝、すっきり目が覚めます。
いつものようにおっぱいを飲ませます。
やっぱり、いつものように吸ってはくれません。
「仕方ないか。いやなもんはいやなんだよね。哺乳瓶で飲みたいんだよね」
そういう風に考えられるようになるのです。
ある深夜2時、娘が泣き出しました。わたしはミルクを温め、哺乳瓶を娘の口に。
グビグビグビグビッ。ビールの一気飲みのようにものすごい勢いで飲み干し、ワギャ〜〜〜〜〜!!!!と、泣きます。
おいおい、まだ足りないの?そう思ったわたしは、同じ量のミルクを入れ娘の口に。
グビグビグビッ……ワギャ〜〜〜〜〜!!!!え〜!?うそ〜?もっと〜!?
グビグビグビッワギャ〜〜〜〜〜!!!え=!?なになになに?もうわかんない〜〜〜!グビグビグビッワギャ〜〜〜〜〜!!!!
気がつくと、700mlも飲ませていたのです。それでも、娘の泣きは止まらない。
どうしたらいいの?ねえ、どうすんの?これ。なに、この化け物?ねえ、音ちゃんどうしたいの?わたしは、泣き叫ぶ娘をしばし布団に放置したまま、見つめていました。まるで、宇宙からやってきた異星人を眺めるように。
奥さんを起こすわけにもいかず、文字通り、気がおかしくなりそうでした。
そして、24時間体制でやっている相談センターに電話をいれることを思い出し、出てくださった担当者に現状を話すと、
「それはさすがにあげすぎですから、泣き疲れるまで、抱っこしてあげて子守唄を歌ってあげていてくださいね〜。泣き疲れれば必ず寝ますから大丈夫ですよ」
こともなげにそう言うのです。
でも、その一言で、めっちゃくちゃ救われました。
わたしは、娘を抱っこし、夜中の街をさまよい歩きます。
「ああ、夜中、赤ん坊を抱いて歩いているお母さんは、こういうことだったのか…」
そこで、初めて過去に何度も見たことがある光景の意味がわかるのです。
「こんなことが毎日だったら、そりゃイライラもするし、ノイローゼにもなるわ…」
こんな大変なお母さんに、
「イライラしてはダメですよ」
なんて、どうして言えます?
続きは、赤ちゃんの一番のコミュニケーションはママの笑い声|心の冷えとりコーチ風宏の子育て論2をご覧くださいませ。
(執筆者:心の冷えとりコーチ 風宏)
風宏の心の冷えとりコーチングはこちらもご覧くださいませ。
風 宏(Kaze Hiroshi)
心の冷えとりコーチ
冷えとり歴13年目。靴下6枚ばき、半身浴20分。最近お酒がやめられるように変化した2015年2月4日より、女性のための問題を解決するブログを開始。2016年9月GCS認定プロフェショナルコーチ資格取得。女性のための心の冷えとりコーチング講座も開催。