結婚したいと言っている女性に男性を紹介すると、
- あの人は性格がちょっと...
- 家(不動産)を持っていない
- 稼ぎが悪い
というように、なにかしら結婚にふさわしくない理由ばかり見つける人がいます。
結婚できない女性は、確実に「ない」を探し求め、「ない」という状態が嫌ではないのです。むしろ、「ない」状態を持つ続けることで充実したライフスタイルを送っているのではないでしょうか?
他人をも不幸にする自己満の世界
34歳の讐子(仮名)さんという女性の話です。彼女も今の彼と出会って10年が経ちました。
彼も同じ34歳。超一流外資企業に勤務。二人は、現在、セレブが多く住むタワーマンションに住んでいます。
出会いは、10年前。彼女の勤め先の美容院でした。客として訪れた彼担当がスタイリストとして名前が売れ始めたころの讐子さんでした。お互い、一目惚れでした。二人はすぐに付き合い始めます。
讐子さんは、実はものすごい美人。スタイリストをしながらアルバイトで読者モデルをやっていました。二人の共通の友人間では理想の美男美女のカップルとして常に話題の中心にいました。
彼はかなりの高収入で、付き合いだしてしばらくすると、高層マンションを購入。もちろん、讐子さんとの結婚を前提としたものでした。それが、いまも住んでいるタワーマンションです。
讐子さんは、彼の希望を優先する形で仕事を全て辞め、いわゆる花嫁修行に入ります。と、いっても、彼は、仕事が忙しくほとんど家にいません。そんな彼女の日常は、移動は全て彼の高級外車。エステに通い、スポーツクラブと高級スーパーと自宅の間を移動し、暇なときは友達とお茶をする。
彼女は、そんな生活を謳歌していました。
「わたしの人生はなんて恵まれているんだろう」
と。あとの望みといえば、
「結婚をして、子供を二人くらいつくって…」
なにもかもが完壁でした。事実、そういう生活を手に入れられるだけの収入があり、人もうらやむ美貌がありました。
「讐子だったらあのくらいの生活を手に入れるのは当たり前か」
嫉妬すら生まれない。彼女は性格も明るく、友達思い。そういう生活を自慢するような女性ではなかったので周囲からも祝福されたのです。
しかし、不幸はある日突然、訪れます。
彼の浮気が発覚したのです。
しかも、その相手が一人や二人ではない。
浮気の常習犯でした。しかも、バレた彼の言い訳が、
「ある程度は理解してほしいな〜。それなりの物は君の自由になるようにしてきたんだし、君も僕がいないときにそれなりに遊んできただろうからわかるだろ?」
いかにも〜な、台詞です。
いわゆる、「君も僕がいない間に適当にやってきたんだろう」と。「お互いに同罪だよ」と。
残念ながら、讐子さんは彼の”期待するような”女性ではありませんでした。見た目こそ派手でしたが、恋愛に関してはいたって真面目。”恋愛を遊ぶ”という感覚が全く理解できませんでした。
彼女が、女友達から人気があったのもそういうところだったのです。
浮気常習犯の手口その1
余談ですが、浮気常習犯のお決まりの手口を一つご紹介します。
手に入れたものはしっかり確保して、自分のテリトリーから出さない。
遊ぶ場所は、テリトリーの外で。
まず、浮気男の特性として、
『女性に優しい』
『まめ』
『お金を持ってない男より、お金を持っている男の方が浮気をする確率が高い』
これ、間違いありません。
次に、浮気男の思考。
1、奥さんはできれば「専業主婦が好ましい」と、思っています。
そして、
2、「職場からなるべく遠い所に自宅があったほうがよい」と、考えます。
さらに、
3、「子供がいるとなおさら好都合」
4、「自分の家庭は、絶対に守りたい」
このように考えます。この条件が揃うと、奥さんが、自宅周辺エリアから外に出ることはほとんどありません。子供のことで手一杯で旦那のことは二の次になります。しかも、奥さんが浮気をする心配がない。職場が遠いということは、帰宅時間が遅くなっても、疑われることはありませんし、浮気現場を奥さんや奥さんの友人に見つかるという危険性も減ります。
こういう環境が整うと、非常に危険です。
ご主人が、
「自然環境が豊かなほうが住むにはいいよね」
なんて、言いながら、職場からやたら遠い場所に家を買いたがったら、怪しい。そう考えて間違いありません。
まだまだ他にたくさんありますが、男性から恨みを買いかねない内容なので、この辺にしておきます。
フラれたことがない女の不幸
讐子さんが望んだのは、
「浮気は二度としないと約束して!」
でした。当然です。すごく当たり前。
しかし、残念なことに、この当たり前の要求をどうしても飲めない男はいるのです。いくらでも。そのことに、最初の時点で気付けなかったこと。そして、浮気を許せないこと。が、讐子さんの不幸でした。
もちろん、彼がその点に関して、巧みであることは否めないでしょう。狩りの巧みな男は、獲物を定めると、他の獲物には一切目移りしませんから。その瞬間は獲物一筋。つまり、カノジョや奥さん一筋。で、確保した獲物は柵の中に閉じ込めておいて、また次の獲物を捕りに行く。つまり、浮気相手。
さらに、讐子さんにとって、不幸だったことは、讐子さん自身、
男性からフラれたり、浮気されたり、裏切られたという経験が一度もなかったことです。
付き合っていた男性と別れるときは、決まって彼女がフっていました。
彼女が浮気をすることはありませんが、自分が遊ばれるとか、自分が浮気をされるなどという経験がまったくないので、心の準備というか、心構えがまったくできていませんでした。
だから、本人さえ気付いていなかった「わたしはフられない女」というプライドはズタズタ。穏やかで笑顔を絶やさなかった彼女に、今まで経験したことがない感情が湧き上がります。頭に血が上り、こう決意します。
「わたしを裏切るなんて許せない。もう二度と絶対に浮気はさせない!」
「じゃあ、別れましょう!じゃないの?」
もちろん、周囲の友達も助言しました。
「浮気する男は治らないよ。讐子ちゃんのような一途な子には向いてないよ。別れたほうがいいよ。もっと真面目な人のほうがいい」
前回も書きましたが、思い込みの強い女性には、自分を否定されるようなこういった助言は反作用に働きます。ましてや、じぶんの好きになった相手を否定されるとなおさらです。
「浮気する男は治らないよ」
そう言われて、「そうだね。無理だね」なんて、同意する女性はいないでしょう?
「なんで、あんたが決めるのよ!」「あんたが彼の何を知っていると言うの?」
そう反発するのです。
「絶対に別れない!大丈夫。二度と浮気はさせないから!」
そう宣言した彼女に、友達は、今までに見たことのない彼女の知られざる姿を目の当たりにします。そりゃそうです。讐子さん自身、自分にこのような激しい感情が眠っていたことを知らなかったのですから。
だからといって、讐子さんに、なにか特別な秘策があるわけではありません。できることは、せいぜい、彼の行動を逐一チェックすることくらい。と、いっても、携帯を盗み見するようなことはしません。直接、言うのです。
「携帯見せて」「電話帳の女の名前、全部消して」「今日は、何時に帰るの?」「今日は誰とゴルフに行くの?」
その結果、本人が気付かない異変に周囲は気付き始めます。それは、
「彼女、全然笑わなくなった」「目がキツくなった」「いつも目が充血している」「いつのまにか眉間に縦じわが入ってる」
友人たちが彼女と会うたびに、彼女の顔がどんどん変わっていっているということばかりが話題になっていったのです。
それこそ、”血眼になる”と、いう言葉がぴったりハマるほどの顔つきの変貌ぶりでした。
彼の浮気は、最初こそ無くなりましたが、2度、3度バレるうちに開き直ったように遊び始めたのです。2〜3日、帰ってこない日も当たり前になってきました。
讐子さんの友人たちは、本気で彼女を心配し、本気で、
「早く別れたほうがいい」
そう忠告しました。しかし、讐子さんは一切耳を貸さず、
「絶対に別れない。絶対に浮気を止めさせるんだから」
そう答えるだけです。
同棲して、5年経ったころには、彼はほとんどマンションには帰ってこなくなりました。友人たちも気がつけば、離れていきました。
そして、気がつけば、あっという間に10年。
いまや、昔の可憐で華やかだった面影はなく、『目がキツいおばさん』になっていました。
彼女は、いまでも高層マンションに住み、ほとんど帰ってくることのない”彼氏”という名の主を待ち続けているそうです。そして、彼女の口癖は、
「弁護士さんに相談したんだけど、わたしは彼とは結婚してないから裁判になっても勝てない。慰謝料だってほとんど取ることはできないらしいの。だから、絶対に別れない!これは、わたしの10年間を無茶苦茶にした男に対する復讐なの。あの男が、このマンションを私に慰謝料として譲るまで、居座ってやる」
怖いですけど、本当の話。
ていうか、
こういう話は、ちまたにいくらでも溢れています。
ここで、彼女がいくら頑張っても、どんなに踏ん張っても、どういう結果に転んでも、彼女が幸せを感じることはないでしょう。
過ぎ去った過去の10年に固執して、何が残るというのでしょう。
過去への自縛を解かない限り、彼女が救われることはありません。
浮気をする男の浮気は治りません。
それを許せないのであれば、浮気が発覚した時点で、そんな男とはさっさと別れる。それ以外にありません。
そして、本当にあなただけを見てくれる男性と、一緒になるべきです。
「そんな男がどこにいるの?わたしが出会う男は浮気するような男ばかり。わたしの人生には出会いの場がなさすぎる。わたしだけじゃない。わたしの周りの友達もみんな言っている。出会いがない。だから、そんな男とは付き合うことすらできない」
そうやって、「他人が悪い」「環境が悪い」「そもそもそんな男がいないのだから、男が悪い」
”悪いのは常に自分以外のなにか”
そういうことばかり言っているから、
”付き合うことすらできない女”
が、増えているのです。
付き合えない女
彼氏がいない。もちろん、彼氏は欲しいし、付き合いたいし、結婚したい!
なのに、4〜10年も好きな人ができない。
そういう30歳前後の女性はたくさんいます。
そういう方に、「なんで?」そう聞くと、帰って来る答えの大半は、
「前の恋愛をまだ引きずっていて、新しい恋に踏み出せない」
「前の彼とはけっこう長く付き合っていて別れたから、あんな恋愛は二度としたくない」
「この歳になると、理想の男性じゃない人とは付き合えない」
こういう答えです。
つまり、「ない」「ない」「ない」ばかり。
自分で、「ないないないない…」ばかりを連呼しているのに、「彼氏は欲しい」と、訴えている。
その矛盾に気づいている人はほとんどいません。
確かに、『別れられない女』で、書いたような女性が、次の恋愛への一歩に躊躇してしまう気持ちはよくわかります。
「男性を信用できない」「浮気しない男性がいるとは思えない」「理想の男性がいない」
でも、冷静に考えてみてくださいね。
男から見ても信用のできない男性は確かにたくさんいますが、
世の中には、信用のできる男性の方がたくさんいますからね!
なんか、くだらない主張のように聞こえるかもしれませんが、単純に比較すると、
信用できる男 > 信用できない男
浮気しない男 > 浮気する男
出会いを求めている男 > 出会いを求めてない男
女性と付き合いたい男 > 女性と付き合いたくない男
結婚したい男 > 結婚したくない男
忘れているかもしれませんが、
世の中の現実はこうですからね!
”付き合えない女”の方々、目ん玉ひん剥いてよ〜く見てくださいね!
だから、「理想の男」は、いるし、「出会い」はあります!
「理想の男」は、外に出ればわんさかいるし、「出会い」は、外に出ればいくらでもあります!
「ないないないない〜!」
と、自分で連呼しているから、自分の周りからいなくなっているだけ!
自分の世界にいないだけ!
だから、
自分の狭い世界から飛び出して!
付き合えない女は、「ない」を探し続けている。
「次の恋愛に踏み出すためには、前の恋愛を反省して、同じ失敗を繰り返さないようにしないといけない。でも、やっぱり自信がないから進めない…」
なんて、しおらしい事を思っていても、意味、ありません。
はっきり言って、前の恋愛を反省したって意味ありません。
「浮気する男は、いくら反省しても浮気する」と、書きました。それは、男性だけに限ったことではありません。
基本的には男性も女性も、「同じ失敗を繰り返す」と、いうことでは同じです。
つまり、
「同じようなタイプの男性を好きになる」
のです。
「理想のタイプの男に出会えない」
と、言っている女性が、なぜ”理想のタイプ”のタイプに出会えないのか?それは、
実際に好きになるタイプの男性がいつも決まっていて、頭に描く理想のタイプの男性とは、かけ離れているから。
ですよね。だから、目に止まったり、気になったりするタイプの男性は、どうしても毎回好きになるタイプの男性。
だから、すぐ目の前に、頭に描く理想のタイプの男性が現れても気づかない。
これが、実態だと思うんです。
仮に、運良く気が付いても、
「自分にはちょっとないか……」
と、二の足を踏んでしまう。
「向こうから来てくれないかな…」
それも、理想の男性だから、そういう出会いを思い描いているのかもしれませんが、普通は来ませんよ。相手が自分に一目惚れでもしてくれない限り。で、それくらいですぐに近寄ってくるような男は、浮気するかもしれません。
なんて、ことを、あれやこれや考えてしまうから、結局、
「前の恋が忘れれらない」「前へ進めない」「出会えない」「付き合えない」
こうなってしまっているんですよね。
”付き合えない女”は、こうやって、「ない」を探し続けているのです。
つまり、
やっぱり「ない」状態を求めている。
付き合えない女は、実は、寂しくない
で、さらに、思うこと。
「出会いがない」
と、連呼しています。が、そう言いつつ、実は、
それほど寂しくはない。
それほど寂しがってはいない。
そういうタイプの人が多いように見受けられますが、いかがでしょうか?
いま、ドキッとした、”付き合えない女”は、たくさんいたと思いますよ。
どういうことかと言うと、
たとえば、家族と暮らしている女性は、基本的には寂しくありませんよね。
一人暮らしが長い女性でも、経済的に余裕のある人の多くは、
「結局、一人が一番気楽なんだよね」
一人暮らしを満喫できてしまいますよね。
そういう人は、寂しくありませんよね。寂しさに身を震わすなんてこと、ありませんよね。
やはり、それだと彼氏はできにくいと思うのです。
恋愛には、
「寂しい。一人の夜はつらい。怖い。心細い。誰かに会いたい。愛する人にそばにいてもらいたい」
そういう切実な思いがあるから、自ら行動に移せる。出会いを求めることができる。
そういう側面も確実にあると思うのです。
(執筆者:心の冷えとりコーチ 風宏)
つづきはこちらへ。