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離婚について6「円満離婚はあり得ない、あり得る理由はただ一つ」

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円満離婚と聞くと、本当にそれはあり得るのだろうかと思うことがあります。

ずっと好きだった相手の裏切り、または許せないことがあって憎しみが湧いて、別れることになったのに、果たして円満離婚ができるのでしょうか?

今日の記事は、円満離婚したいと考える人に向けて、円満離婚がなぜ難しいのかと、円満離婚ができる理由についてお伝えするものです。

円満離婚って何?

 

夫の暴力から逃れるために離婚を決意する。

子供のために離婚を決意する。

もう一度、自分の人生をやり直すために離婚を決意する。

他に好きな人ができたから離婚する。

離婚理由は人様々です。

話し合いの余地がなければ、間に代理人を立てて話を進めるのも仕方ありません。

慰謝料、子供の親権、養育費。

そういう問題が絡んでしまったら、当人同士だけの話し合いは避けるべきでしょう。

大切なことは、トラブルを避けることですから。

では、目指すは、円満離婚ですか?

”円満離婚”という言葉。

「離婚いたしかたなし」と、いう状況に陥ってしまったら、目指す着地点は、

”円満離婚”。

う〜ん…。

この言葉、なんか、胡散臭い。

 

不思議な言葉です。

(夫婦(円満)離婚)”と、いうことなのですから。

こう書くと、対極にある言葉の真ん中に「円満」という言葉があります。

「円満」とは、

文字通り、円の中が満たされている状態のことを言います。なにで満たされているのか?

福々しいなにか。充分に満たされたなにか。

 

その、なにかとは?

「夫婦円満」であれば、

文字通り、人が羨むような仲睦まじい夫婦のことです。

愛だの喜びだの、思いやりだの労わりだの、慈しみだの嘆きだの、悲しみだの苦痛だの、そして、怒りまでも。そういうの全てをひっくるめて、

「いろいろあるのが夫婦だよね」

角のない円の中に満たされた「悲喜こもごもの夫婦の共有してきた歴史」を、そう本音で言い合える夫婦のことを、円満夫婦と言います。

 

その「円満」という、ポジティブな要素しか含まれない言葉に「離婚」がくっついたのが、「円満離婚」

事を荒立てずに、穏便につつがなく離婚することを意味するそうです。

……。

やっぱりよくわからない。

裁判で罵倒し合ってボロボロになるまで戦って、精も根も尽き果てた離婚も、お互いに握手を交わして「じゃあね。元気でね」と、最後の言葉を交わして一緒に離婚届を役所に提出した離婚も、離婚は離婚です。

離婚の経過と結果が「円満」だったかどうかが大事ってことでしょうか?

円満離婚するために

「円満離婚するために、どうすればいいんでしょうか?」

「子供の受験もあるし、会社の体裁もあります。そのためにも円満離婚したいんです。どうすれば、お互いが納得のいく離婚が出来ますか?」

「子供のために別れた元夫と友人として仲良くできる方法を教えてください」

どれもこれも、わたしに教えらることではありません。

なぜなら、私は、

世の中に円満離婚をする方法など存在しない。

そう思っています。あるのはただの、「離婚」です。

「「離婚」の結果論として、つつがなく穏便に全てが終わってしまえば、それは「円満離婚」だったと言えるのかもしれない」

と、感じることができれば、それはおそらく円満離婚なのでしょう。

でも、途中で元夫が養育費を払ってくれなくなったら?

自分に親権があるにもかかわらず、何年が経って、子供が父親と暮らしたいと言い出したら?

それは、「円満離婚だった」と言えるでしょうか?

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円満離婚が存在するのか

みなさんの周りで事を荒立てずに、穏便につつがなく「円満離婚」を実現した夫婦はいましたか?

 

わたしの周りを見渡すと……、ひと組もいない。今まで離婚した夫婦はわたしが知っているだけでも指折り数えて、21組。その中で円満離婚した夫婦は…、やっぱりひと組もいない。

その後、新しい恋に落ち、再婚するまで最も最短は、2年後。

その夫婦はとても若く、交際1年で結婚後1年で離婚。お互いに仕事をしていてほとんどすれ違いの夫婦生活でした。お互いがほぼ同時に、夫婦でいることに疑問を抱くようになり、お互いの存在が負担になっていったと言います。子供もいない。慰謝料もなく、裁判も起こしませんでした。あまりに早すぎる決断に、両家の親も、

「どうせ別れるなら早いほうがいい」

と、介入してくることはありませんでした。離婚はあっさり決まりました。

はたから見れば「円満離婚」です。

「円満離婚だった?」

そう女性に聞くと、

「んなわけないじゃん。精も根も尽き果てたよ。立ち直るのに半年かかったよ」

「前のパートナーと会ってる?」

「噂は共通の友人から聞くけどね。自分から会おうとは思わない」

この夫婦の場合は、お互いに仕事が忙しく、仕事を生きがいとしていました。夫婦として共有した時間はほとんどありませんでした。

だから、お互いの傷も浅くて済んだのだし、執着もなかったのかもしれません。

だからといって、決して「円満離婚」ではない。

「結婚する時の何十倍も疲れた。もう二度とあんな経験はしたくない」

それが本音なのです。

 

それこそ「円満離婚」を望んでいる私の知人がおりました。

彼には不倫相手がいて、奥さん子供にはバレてない。で、その女性との再婚を夢見ている。

「『不倫相手と再婚したいから離婚してくれ』なんて言ったら、慰謝料と養育費で首がすぐに回らなくなる。なんとか、もっともらしい離婚理由ないだろうか? 円満離婚できたら一番いいんだけどな。離婚さえ出来てしまえば後になってバレても大丈夫なんだよな?」

なんとも自分勝手な「円満離婚」願望です。

「もっともらしい理由があれば、離婚できるの?」

「妻も働いているし、経済的には問題ないんだ。慰謝料を払わなくて養育費が折半だったらなんとかなるし。あとは理由なんだよな〜。お互い仕事が忙しくてすれ違いが多すぎるとか、生きる方向性が違うとか?」

「子供はどうするの?」

「子供は無理だろうな、俺が育てるのは。問題はそこなんだよ。俺が子供はお前に預けるとか言ったら、やっぱり怪しまれるよな〜」

「普通は子供の親権を争うものなんじゃないの?」

「そうなんだよ。やっぱり無理か〜」

結局、その知人は不倫相手とは別れ、今は元サヤ。

はたから見ている限り、案外、夫婦仲良くやっている感じです。

注意

芸能人や他人の円満離婚は参考にならない

「この度、私たち夫婦は話し合いの結果、離婚することとなりました。お互いの方向性の違いであり、お互いがそれぞれの新しい道へ進むための出発点だと認識しております。これからも二人で子供たちの親として、友人として、協力してまいりたいと思います。これからも二人をよろしくお願い申し上げます」

「離婚後も仲良くしてますよ。子供がいるから一緒に遊園地に行ったり、たまにご飯を食べたり。うん。戦友みたいな感じなんですかね〜。仲はいいですよ」

芸能人のありがちなメッセージ。

嘘か本当か知りません。みんながみんなが嘘ばかりついてるわけではないでしょうし、中には本当に離婚後も仲の良い元夫婦がいるかもしれません。

でも、そんなのは、本当に例外中の例外であって、そんな彼らのエピソードを雑誌で読んで、

「へ〜。そうなんだ。羨ましいな〜。うちの子どもには申し訳ないことをしているな。家族そろってご飯を食べてあげることできないし。私も子供のために別れた夫と子供と一緒に食べてあげるべきなのだろうか? それができない私は、ダメな親なのだろうか?」

なんて、劣等感を感じるのは、間違いです。

私が申し上げたいのは、そこなのです。

「離婚」を考えた時、決意した時、

「子供のために円満離婚しよう」

なんてことを意識しなくていいんですよ。

と、いうことなのです。

「離婚」後、子供のために夫婦がそろっていないことをいつまでも悔やんでおられる方がいて、

「円満離婚」

できなかったことに責任を感じる必要は、全くないですよと、

いうことなのです。

もし、仮に「円満離婚」が本当にあるのだとしても、他人の「円満離婚」が、これから離婚をしようと考えている人の参考には決してならないし、離婚後も子供のために一緒にご飯を食べている元夫婦がいても、それはあくまでその二人の関係性であって、それを望む人の参考にはならないということなのです。

段差あり

芸能人に円満理由が多い理由

 

芸能人に円満離婚が多いのには現実的な理由があります。

彼らは「公人」という立場です。多くの人が彼らの一挙手一動に注目しています。だからと言って、プライベートなことまで公開する必要はありませんが、離婚というネガティブな状況にある中で、唯一ポジティブなイメージがこの「円満離婚」です。イメージ戦略的にもそのように発表せざるをえないのです。

だからと言って、別れてしまった後に、経済的な補償がなくなるという現実に直面することになれば、そうも言っては入られません。

「円満離婚」をアピールするためには、

「裁判をしない」「親権を争わない」「慰謝料を伴わない」

と、いう3大トラブルを回避しなければならないという絶対条件が必要になります。そのために、何が一番必要か?

それは、

相手を尊重すること?

それも大事ですが、一番は、もっと現実的な問題です。

経済的自立です。

テレビや雑誌、ネットニュースにある離婚ニュースを思い出してください。「円満離婚」を強調する夫婦。その大半がどちらも有名人。需要も人気もそれなりにあって、「円満離婚」アピールがそのままビジネスに結びつく可能性のある人たちだからこそ、発表する意味がそこにはあるのです。興味のない方は、

「プライベートなことなのに、なぜあえてそこまで言う必要があるの?」

そう不思議に思われるかもしれませんが、言わないより、言った方がプラスになるから言う。

なぜなら、それが直接、ビジネスに結びつくからです。

これを、一般人に当てはめても共通する点は、一つ。

「経済的自立」です。

もちろん、経済的自立をしていても親権を争うパターンもありますが、現実的には、ほとんどないと思います。

離婚後も妻側の経済的自立が保証されれば、たいていの場合、親権は母親が持つことになる場合が多いようですね。

それでも、円満離婚したいとお考えのあなたへ

わたしと茜さんは、

ものすご〜〜〜く喧嘩をします。

先日も、ものすご〜〜〜く、くだらないことで喧嘩をしました。

でも、必ず、その日のうちに仲直りをします。

「じゃあ、ちゃんとお互いに謝ろう」

「そっちが先に謝って」

「いや、そういうことを言うからまた喧嘩になるんじゃん」

「じゃあ、やっぱりまだ謝りたくないんじゃん」

「そりゃあ謝りたくないよ。でも、いつまでも喧嘩しても仕方ないから謝ろうって言ってんじゃん!」

「いいじゃん。まだ謝りたくないなら、謝らなきゃ!」

そして、また一通り一から最初と全く同じ言い合いをして、いつの間にか娘の音は寝てしまい、夜中になって、いい加減これ以上やり続けたら明日に響くな〜ってところで、だいたい、お互いに同じようなタイミングで、

(なんかバカらしいな〜)

って、思い始めて、思わず吹き出してしまう。

「あ〜、アホらしい」

「もう、やめよう。眠い」

「うん。やめようやめよう」

「じゃあ、同時に謝ろう」

「そうだね。せ〜の、ごめん」

私たちは相手に対して思っていること、感じたことを言いよどむ。躊躇するこということはありません。

我慢するということを一切しません。

詳しくは、【冷えとり家族】夫婦喧嘩を繰り返しても離婚しない27年目夫婦円満の妻のコツをご覧くださいませ。

 

止まれ

そうやって、私たち夫婦は長い時間をかけてお互いのパターンを学習し、お互いがお互いにストレスがたまらない工夫をしてきたのです。

とはいえ、

こんなわたしたちでも、もし離婚という結果になった時、どうなってしまうでしょう?

どんなに楽観的に見積もっても、「円満離婚」には決してならないと思います。

罵り合いも、長い冷戦も、そして、子供の取り合いも財産分与も全てを争って別れ、法的に全てを清算した後も、長く長く、心の重石を抱えるでしょう。特にわたしの場合は。

それを乗り越えられるか否かは、わたし次第。

その後の、わたしの生き方次第。

なぜなら、それが「離婚」だからです。

次回のお話は、争いになってしまったらどうするのかを、離婚について7「離婚裁判の実例」です。

(執筆者:心の冷えとりコーチ 風宏)

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