「体に良いと聞いて冷えとりを始めたのに、突然、原因不明の蕁麻疹が…」
「これって本当に良くなる前のサインなの? それともただの悪化?」
「このまま治らなかったらどうしよう…」
そんな不安と、じっとしていられないほどのつらい痒みで、今まさにこの記事を読んでくださっているのではないでしょうか。
その気持ち、痛いほど分かります。
何を隠そう、私の夫も全く同じ経験をした一人だからです。
ある日突然現れた蕁麻疹はあっという間に全身に広がり、夜も眠れないほどの激しい痒みに「もう冷えとりなんてやめたい!」と、本気で何度も思い、怒り狂っていました。
でも、安心してくださいね。
この記事では、そんな夫の壮絶な「毒出し」体験の全記録と、どうやってその辛い時期を乗り越えたのか、実際に効果があった具体的な対処法を、ありのままにお話しします。
読み終える頃には、きっとあなたの不安がスッと軽くなり、「もう少しだけ、自分の体を信じて頑張ってみよう」と思えるはずです。
【写真付き】夫の壮絶な冷えとり蕁麻疹(めんげん)体験談
ここからは、夫のリアルな体験談です。「まさに今の私と同じ!」と思っていただけるかもしれません。
冷えとり健康法(靴下の重ね履きと半身浴)を始めて、ちょうど18年が経った頃でした。
夏になりかけて、飲む機会もめちゃくちゃ多かった週(週5での飲み会がありました)が終わった始まりの月曜日。
家に帰ると、ふと気づいたんです。足首の内側に、ポツポツと小さな赤い湿疹が数個できていることに…。
「虫刺されかな?」くらいにしか思っていませんでした。それが、あの壮絶な日々の始まりだったなんて、その時は知る由もありませんでした。
最初の湿疹から1時間で、それは一気に広がりました。
ポツポツだった湿疹は、みみず腫れのようにボコボコと盛り上がり、熱を持ってジンジンするように。そして、足首だけだったはずが、お腹、背中、腕、太もも…と、柔らかい皮膚の部分を中心に、あっという間に全身に広がっていったのです。
見るも耐え難い醜い水脹れがどんどん広がっていきました。思わず恐怖で、夜間でもやっている救急病院で受診したら、「蕁麻疹」と言われ、冷たく飲み薬だけを処方されました。
お酒と刺激物を控えるようにというアドバイスもありました。
しかし...
飲み薬を飲んでも全く痒みが止まらない上に、どんどん蕁麻疹の面積も広がっていきました。
薬を2日飲んでも全く状況が変わらず、たまりかねてかかりつけ医で再受診。
すると、薬の飲み方が1日1錠だけでは全然足りないと診断されました。そして、アレルギーの薬は胃薬と飲むことが肝心と先生から言われたとのこと。
蕁麻疹はアナフィラキシーではなく、免疫低下からではないかと診断されました。
確かに先週は飲み会続きで、週5の飲み会で疲れ切っていた。もう50代で若くないのに、弾けすぎてしまった...
アレルギーを抑えるルバフィン錠、胃薬のファモジンD錠、塗り薬オイラックスクリームが処方されました。

蕁麻疹についての詳しい小冊子もいただき、突発性蕁麻疹のなかの急性蕁麻疹と診断されました。
↓とてもわかりやすくて安心できました。

一番つらかったのは、耐え難いほどの「痒み」。
特に体温が上がる夜は最悪で、ベッドに入ると痒みで目が冴えてしまい、気づけば無意識に全身を掻きむしっていました。朝、シーツに血が滲んでいるのを見て、絶望的な気持ちになり、次の日はかゆみで仕事を休んでしまいました。
娘のアトピーのつらさがよくわかった
まあ、私はもう慣れているけれどね...
※この下に写真がありますが、少し刺激が強いかもしれないので、苦手な方は飛ばしてくださいね。でも、「私だけじゃないんだ」と安心できるかもしれません。
スクロールしてください。
↓

読者の方が一番知りたいのは、「この辛さ、一体いつまで続くの?」ということだと思います。
夫の場合は、こんな経過でした。
- 発生〜ピーク(約1日)
最初の湿疹から、全身に広がって痒みが一番ひどくなるまで。この時期はエアコンで咳が止まらなくなったり、急に心臓のあたりが息苦しくなったりしていました。花粉症と似たような症状で皮膚には全く何も出ていませんでした。(しかし、これが蕁麻疹の始まりであると医師に教えてもらいました。) - ピーク〜沈静化(約3日)
激しい痒みは続くものの、新しい蕁麻疹の勢いが少しずつ弱まってくる時期。かかりつけ医の薬を飲むようになり、見た目のぶつぶつは無くなってきました。夜になると赤い発疹は出ました。お風呂のお湯には入れるようになりました。 - 沈静化〜ほぼ完治(約1週間)
赤みが引き、痒みもほとんどなくなり、肌が元の状態に戻っていく時期。
トータルで、本格的に症状が出始めてから落ち着くまで、約1週間ほどかかりました。もちろん個人差はありますが、「終わりは必ず来る」ということを、まずはお伝えしたいです。
なぜ?冷えとりで蕁麻疹という「毒出し」が起こる仕組み
体験談で共感していただいたところで、少しだけ「なぜこんなことが起きるの?」というお話をしますね。この仕組みが分かると、少しだけ客観的に自分の体を見られるようになりますよ。
冷えとりをしているとよく聞く「めんげん」という言葉。これは「好転反応」とも呼ばれていて、簡単に言うと「体の大掃除が始まったよ!」という嬉しいサインなんです。体が良い方向へ向かうために、一時的に起こるデトックス反応のことなんですね。
なんで蕁麻疹が出るのか、もっと分かりやすく例えてみますね。
- ゴミ処理場(内臓)が再稼働!
冷えとりでは皮膚の毒は表面の毒。比較的に新しい毒なので、夫の場合は前週の飲み食いの毒だしと思われました。 - ゴミ収集車(血液)が大忙し!
食べ過ぎをやめて元気になった内臓は、体の中に溜まっていたゴミ(老廃物や毒素)をどんどん血液の中に排出します。 - ゴミ捨て場(皮膚)が大混雑!
でも、一度にたくさんのゴミが排出されると、体の一番大きなゴミ捨て場である「皮膚」が大混雑!そのパニック状態が、蕁麻疹や湿疹となって現れる、というイメージです。
つまり、蕁麻疹は体が頑張って毒を出そうとしてくれている、健気なサインなんです。
東洋医学では「皮膚は内臓の鏡」なんて言われることもあるんですよ。特に、解毒を担当してくれる肝臓や腎臓がフル回転で頑張ってくれている証拠、と捉えることもできます。そう思うと、少しだけ愛おしく思えませんか?
「幸せになる医術もっとちゃんと女性のための冷えとり生活」巻末のめんげん辞典によれば、蕁麻疹は消化器、肺。大腸の毒だしとありました。
皮膚と関係のある毒だしでもあります。
蕁麻疹が出る1週間前の飲み会の毒がモロに急激に出たんだなと本人にも自覚がありました。
つらい痒みを乗り切る!夫が実際に試して効果があった対処法4選
理屈は分かっても、やっぱり「今、この痒みをなんとかしたい!」というのが本音ですよね。
ここからは、夫が実際に試して「これは助かった!」と思えた具体的な対処法をご紹介します。
半身浴最低20分
「もうやってるよ!」と思うかもしれませんが、自己流になっていませんか?
38〜40度くらいのぬるめのお湯に、みぞおちから下だけ浸かって、最低でも20分以上。じっくり汗をかくのがポイントです。焦らず、体の芯から温めて、体が毒素を「出す力」を優しく応援してあげましょう。
長湯は苦手だけど、この時はできるだけ長く湯船に浸かるために気晴らしに歌を歌っていました。
症状のある時の食事
内臓が毒出しで忙しい時に、消化に負担がかかるものを入れるのはNG。夫はこの期間、食事をガラッと変えました。
- 積極的に食べていたもの
白米のおかゆ、具沢山の味噌汁、大根や人参などの根菜の煮物 - 徹底的に避けていたもの
砂糖(お菓子やジュース)、乳製品、動物性たんぱく質(お肉)、食品添加物 - 医者から禁止されていたもの(救急で)
アルコール、辛いもの(かかりつけ医は制限はなく好きに食べていいとのことでしたが、夫が自主的にやめていました。)
体を中からクリーンにしてあげるイメージです。
入浴剤の工夫
掻いちゃダメって分かっていても、無理ですよね!そんな時は、掻く代わりにこんなケアをしていました。
冷えとりでは、掻いて傷口を広げて毒を出しやすくするという考え方もあるので、アトピーの娘はかゆい部分を掻くのですが、夫は血まみれの皮膚が怖くて掻くのを耐える洗濯をしました。
- エプソムソルトのお風呂に入る
エプソムソルトのぬるま湯に入ると痒みがひきました。 - よもぎ風呂に入る
よもぎには炎症を抑える効果があると言われています。乾燥よもぎを煮出したお風呂は、心も体も癒やされました。
冷えとアトピーに効く入浴剤(杉っ子/オンセンス/つるぽか/よもぎ/エプソムソルト/びわ)
気持ちの立て直し
「かゆい!辛い!」と症状を敵視すると、余計にストレスが溜まります。
気持ちが滅入りそうになったら、痒い部分にそっと手を当てて、「私のために毒を出してくれてありがとうね。頑張ってくれてるんだね」と声をかけてみてください。不思議と気持ちがフワッと軽くなりますよ。
眠れない夜は本当につらいですよね。少しでも快適に眠るために、こんな工夫をしていました。
- パジャマや寝具を天然素材に
肌触りの良いシルクや綿100%のものに変えるだけで、刺激が全然違います。 - リラックスできるハーブティーを飲む
寝る1時間前くらいに、カモミールティーなどカフェインの入っていない温かい飲み物でホッと一息。
実は、天然素材じゃないTシャツに触れていた部分の炎症がひどかったです!
【重要】ただし、こんな場合は必ず専門の医療機関へ
ここまで「めんげん」のお話をしてきましたが、一つだけ、とても大事な約束をしてください。
自己判断は絶対に危険です。
もし、呼吸が苦しい、まぶたや唇が腫れる、急激に症状が悪化するといった場合は、「めんげん」ではなく、アナフィラキシーなど危険なアレルギー反応の可能性もあります。
夫もこれを心配して、夜間救急を受診しました。不安で一夜を過ごして、心の毒を貯めるよりもずっとよいやり方だったと思います。
「めんげんだから」と我慢しすぎず、少しでも「おかしいな」「不安だな」と感じたら、ためらわずに皮膚科のお医者さんに相談してくださいね。それが、あなた自身の体を守る一番の方法です。
私たちにもかかりつけの信頼のおけるお医者様がいます。
まとめ:そのつらい蕁麻疹は、体が生まれ変わるためのサインです!
ここまで長い文章を読んでくださって、本当にありがとうございます。
今、あなたは暗くて長いトンネルの真っ只中にいるようで、本当に辛い気持ちだと思います。
でも、そのトンネルには必ず、光が差す出口があります。
そのつらい蕁麻疹は、あなたの体が過去の毒素をすべて出し切って、新しく生まれ変わろうとしている、素晴らしいサインなんです。
毒出しの先には、今よりずっと軽やかで、スッキリと健康な体が待っています。
大丈夫、あなたは一人じゃありません。希望を持って、ご自身の体の力を信じて、この大切な時期を一緒に乗り越えていきましょうね!
冷えとりの家族の物語の本もぜひご覧ください。